2018年05月04日
柚子
楮群生地開墾からあの、今冬分の薪作りからあの、芽吹いて来た楮畑草刈りからの。。。
私が所属してる「集落活動センター佐賀北部」は楮の他に食部と柚子があるのです。
食部はセンターとなってからは、町内の弁当や直販所で忙しい。
柚子は楮と同じ頃に始まって10年近く。
柚子も楮も責任者はそれぞれ一人で回して来た。
楮は私が移住者や、ネットで人をかき集めてなんとかなってるけど・・・。
柚子は実に地味で(笑)地域の中でなんとかやってきた感あります。
佐賀北部の皆も当然ながら、この10年で高齢化です。
そんな訳で、楮が3人チームになりつつあるので柚子もやろうと。
とは、言え草刈りのエキスパートちゃいますから(笑)
今回、黒潮町に移住して35年目というシルバー人材で活躍する方に御指南受けました。
森林組合の経験もある方ですが、チップソーで大怪我の経験もある。
「僕はナイロンコード1本だよ」というのを聞いて。
以前からナイロンコード使いたいけど判んない私は速攻でお願いしました。
彼が長年蓄積してきた「コツ」をポンポンと教えて下さった御陰で。。。
3日目、3人、かなり会得!
ホームセンター行ってもどれ買ったらええかも判らない。
謳い文句に騙された経験ありだからね。
柚子は楮みたいに、どこに居るの?と捜さなくて良い。(今の時期は)
だから、思いっきりやれるんであります。
ここなら、刈った草がどんだけ飛び散っても掃除も要らない。
今まで背が高くなってしまった大草をチップソーで刈れども、それがマルチ化して地面の通気性を悪くしてたし
そう言う所からは更に手強い草が生えると思ってた。
大体が、大草をチップで刈る程大変なことは、なく。
石に当たった時の身体へのリアクションもきつい。
ナイロンコードの利点は、石垣が綺麗になること。
石垣は除草剤を使うと崩れるけど、チップでやる気にならなかったのだね。
一日草まみれになっても、石垣がさっぱりと見える様になったら「感動しますね!」
古の人々が積んだ石垣です。
刈る前。
刈った後。
楮もそうなんだけど、作物の周囲だけ刈れば良いわけじゃない。
「風通し」です。
畑全体に風が通る事。
たった2本しか居ない畝も全体をさっぱり。
柚子の木陰がこんなにくっきりと。
全体もこんな感じです。
楮畑の草刈りでは今の時期はコード刈りは難しい。
そして、「草は土」という私の考えなので、畑の中は笹刃で続けますが、鉄柵などの苦労に一筋の光が!
楮5反強(増えた今期)
柚子畑5反?
工房周辺も入れると
草刈りだけで1町超え。。。
無農薬でやるとなれば百姓は仕事が草刈りなんだなと。
それ以上、それ以下なんてないのだな。
草刈りが好きで良かったよ。
あ〜さっぱりしたっ!
2018年04月27日
ど〜んと来い、冬!!
このひと月、楮畑の日照を遮り風通しを悪くしてる樫の大木を伐ってもらったり
楮が生えてる耕作放棄地の開墾や、工房前に山裾から突き出す様に生えてる楮の大木を伐ってもらったり。
それらを、運んで枝葉を燃やし、玉切り、割って、新しい棚を作って貰い、やっと積上った薪。
ひと月だけど、主に週末に集中してやってきた。
ほぼ3人とお助け1人でした。
毎度思うのは、積上った薪って美しい。
昨年は1年以上放置された木(杉、檜が多かった)を手斧で割った・・・。
今年は若山楮の工房の備品の薪割り機ジュニアー君がいよいよ本稼働。
昨秋、台湾カエデという超難儀で、拗じくれの株元の巨大なのを割りまくってるので、既に軸が少々曲がってますが(笑)
今回は、樫、椎、黄櫨、槙、杉、楮という真っ直ぐで割りやすく薪には最高の広葉樹が殆ど。
立って割る式のジュニアー君。
エンジン式で、直径50aでも楽々。(持ち上げるのは重たいけど・・)
しかもこんな風にケーキカットみたいに4つ割りとかできちゃう。
とても優秀で、私でも楽々です。
ちなみにレンタルしてます。
ご連絡下さい。
nakajima@hale-hale.com
年間通じて楮を煮る、収穫作業である蒸し剥ぎでは25釜くらい焚くし、昨年から工房は薪ストーブで
2ヶ月間毎日朝から夕方まで焚くので、半端ない薪の消費量。
加えて私や、手伝ってくれる友人達の家の薪ストーブ分も。
これで、大体消化しちゃうのです。
わざわざ薪の為に伐ったのではなくて、掃除で出る、開墾で出る。
だから、杉や檜じゃなくて、主に広葉樹となる。
貰ってくれてありがとうって言われる。
人件費考えると高いけど(笑)
やりすぎ注意ってことで、一人のときは1時間やったら休憩。
休憩時に、本をめくる。
今読んでるのは、漆工芸家の方の本。
外では塵も積もれば的な肉体労働。
今自分が何やってるんだか不安になってくると、本をめくり・・・。
外の仕事が気になり出すと閉じて、再開。
ネットやテレビじゃ、こうはならない。
「何やってるんだ〜?自分」という私に付き合ってくれてる本。
昨春完成した工房をこの一年、稼働させる事、動線など実質的なことに追われまくってた。
収穫作業も無事こなした工房2年目は、此処から産まれる紙についてやっと頭が行く様になり
過ごす時間の在り方に気が回る様になってきた。
動と静。
大所帯と独り。
長年の頭痛かった薪問題はこの工房周辺で調達出来る事が、それもうっかりすると半端ない量であることが
判ってきて、頭の中の「今年の薪どうしよう」スペースは必要なくなった。
山菜採りみたいに「ちょっと足らんね、あそこの木伐って来よう」で済む。
これは実に有り難いこと。
空いた頭のスペースも有効に使わなくちゃね。
2018年04月08日
春仕事
前回のブログが「へぐり」作業だったから、激寒だったはず。
それから、怒濤の出荷までの作業を終えたら3月末になっててバタバタしてるうちに暑いとなってきた。
毎年そうなんだけど、楮を増やすのに移植作業に取りかかるので、焦る。
諸事情あって・・・
一気に増やすには、既に大木になってる群生地を開墾するしか無い。
というわけで、昨年から決めてた工房前の「御神木」と呼んでる楮の大木を何本も伐ってもらった。
中でもこの楮は美しく、なんとも言えん気持ちになったが。。
伐れば根元からわんさか出るのである、10年どころじゃない樹齢だと思うが「若返り」して頂いて
また子を沢山産んでね!と。
ここ数年何度も通ってるのに、つい先日気がついた群生地。
田んぼ辞めた耕作放棄地に何本も。
川に面した崖には「ウラジロ樫」の大木も。
もっと極太になってる別の畑の大木も伐ってもらった。
風通しを悪くしてる、日照を遮ってるという大木を伐ることができたのは
黒潮町に初の自伐林業を目指して移住して来た、いっしーが昨年からメンバーになってくれたからこそ!
1週間くらいかかって伐り出して、太い所は薪に。
山積みとなった枝葉は工房の土地の数倍にも及ぶ地面を占拠。
これを2日掛かりで焼く。
若山楮最初の開墾で学んだ。
伐ったのをそのまんま残したら、後の草刈りが大変で危ないという事。
9年かかってやっと伐った木が朽ちた所もある。
だから大変でも、引きずり出して安全な場所で燃やすのが大事。
放置したら、タダのゴミ。
持ち帰れば、今冬の薪ストーブに使える太いのも有る訳で。
手前の分は今冬のストーブ用にします。(全然足らないと今年は判ったし笑)
伐るより、後の処理の方が何倍も大変。
今日無事に終わって、本当にほっとした。
ところが今年は自宅の引越もあるので、ハレハレの畑にある楮も引越。
となると、今しかないのである。
昨日掘り起こした株を今日工房の斜面に向けて、お引越完了。
でかい石だらけの急斜面。
朝陽当たります。
まだ第二弾あるけど、それは梅雨に。
若山楮と那須楮を棲み分けさせて・・・。
もう私の定番になってる籾殻農法。
斜面だから根っこにも石を詰めました、根がつくまでに転がらない様に。
あとは籾殻てんこ盛りかけて終わり。
山で採取で感じたのは、斜面では楮は石を抱く様にして生えてる。
河原でも、石垣になってる所で大木に育ってるし、瓦を不法投棄された所に大喜びで生えてる(笑)
根付いてくれると思うけど。。。
あとはとある無謀な挿し木をトライします。
これで、なんとか春にやらないといかん作業がほぼ終了。
2018年03月25日
つらつら
このブログのタイトルは「紙漉つらつら」だったと想い出す。
つらつらの割りには、仕事のことばかりで、全然つらつらじゃないなあ、ここ数年。
ちょっと今日はつらっらってみるか。。。
この頃なんとなく、頭の隅っこに引っかかってること。
どこかで、一人で仕事出来る時間やスペースをそろそろ構築していかないと、全然違うレールに載ってしまう
ということ。
こう見えて、大勢と仕事できる性格じゃない。
自分の世界観とは異なると言っても良いくらい、違う世界にここ数年。
私とその異なる世界を繋げてるのは唯一「楮」
けっして紙じゃない。
同じ雑草を見ても価値観が真逆な世界の中で走り続けてきたことは、実に大きな学びだった。
あ・うんで通用する仲間達とは別世界で(笑)能書きなんか垂れても聞いてもらえない。
あるのは、誠心誠意と結果出し。
ふとこの頃思う。
そろそろ、これはこれで、次へバトンタッチして、自分の世界観掘り下げても良い頃合いかもねと。
大所帯になる、なってしまう私の性格。
だが、そうなればなるほど、一人で仕事することへの渇望が沸いて来る。
基本は人にも時間にも縛られるのが大嫌いだからこそ、大勢の異なる価値観を持つ人とやる時期を与えられるんだな、20代も30代も40代も50代も。
人が好きだからこそ、距離が縮まってしまい、結果突き放すことになるのも同じ。
人との距離の保ち方について、本をめくるも。。性格的に無理だと感じる。
自分じゃない「人」には、なれ無いんである。。
ここんとこ、80代、90代の生の声の文章や映画に偶然行き会う。
うむむ。。
まとまりが無くなって来た。。。
つまり、自分が向いてる方向が確実に「死」へ踏み込んでる世代の方が近くなったと言えるのだ。
「やり残した事」なんかをなんやかや言えるのは、やってないからだし、周囲の期待も凄いと本人以上に尾ひれがつくし、おひれをつける人は自分がやれてないんじゃないかなあって感じる。
30代にこの辺鄙で美しく、物作りにとっては、誘惑も少なくお宝ゴロゴロで、物作りにとって大事な「食べ物」が本物で頑張れば自給もありな場所に流れ着いたということは、もうそれだけで苦しかった都会暮らしから解放されて、殆ど余生である。
自分の中に、あとやってみたいことが、殆ど無い事に薄々気がついてる。
ここ数年継続してる事が、ほぼやりたいことに集約出来てるから。
あとは、規模を小さくして一日の中で循環出来る様になるのが「老人力」だと思うのだが。
一時はどうなるのやら!という事もあった。
それでも、やりたいことを続けられたし、続けさせて頂けた。
自分から開いちゃって収拾がつかないくらい開いちゃってという経験と。
閉じちゃって、一切を拒んでもこじ開けられて生かされてるという感覚を頂いた。
その、どれもに「楮」がぴったりと張り付いてる訳で。。。
確か小学校入学の秋のことだったと思う。
家の近くの空き地にセイタカアワダチソウや蓬が大きくなって自分の背丈より高く枯れ始めた頃。
なにげに、茎を折ると中から真っ白な綿みたいなのが現れて、それをこそげ落として「綺麗だな」と思ったのが私の「物心」だった。
つまり楮から紙になる白皮を取り出すという行為は、この6歳のときに誰からも教わらず、後の自分の人生なんかもわからずだったのに「美しい」と感じた事を鮮明に覚えてることが、今の暮らしでも時々フィードバックするんである。
そうやって考えると瞬きなくらい時間は短い。
この頃は大変だった事、悩んだことなんかほぼ忘却の彼方だ。
似た様な展開がそれでも懲りずに来るみたいだけど、ここまで来たらもう大丈夫かな。
自分の原風景に再びと思うのである。
つらつらの割りには、仕事のことばかりで、全然つらつらじゃないなあ、ここ数年。
ちょっと今日はつらっらってみるか。。。
この頃なんとなく、頭の隅っこに引っかかってること。
どこかで、一人で仕事出来る時間やスペースをそろそろ構築していかないと、全然違うレールに載ってしまう
ということ。
こう見えて、大勢と仕事できる性格じゃない。
自分の世界観とは異なると言っても良いくらい、違う世界にここ数年。
私とその異なる世界を繋げてるのは唯一「楮」
けっして紙じゃない。
同じ雑草を見ても価値観が真逆な世界の中で走り続けてきたことは、実に大きな学びだった。
あ・うんで通用する仲間達とは別世界で(笑)能書きなんか垂れても聞いてもらえない。
あるのは、誠心誠意と結果出し。
ふとこの頃思う。
そろそろ、これはこれで、次へバトンタッチして、自分の世界観掘り下げても良い頃合いかもねと。
大所帯になる、なってしまう私の性格。
だが、そうなればなるほど、一人で仕事することへの渇望が沸いて来る。
基本は人にも時間にも縛られるのが大嫌いだからこそ、大勢の異なる価値観を持つ人とやる時期を与えられるんだな、20代も30代も40代も50代も。
人が好きだからこそ、距離が縮まってしまい、結果突き放すことになるのも同じ。
人との距離の保ち方について、本をめくるも。。性格的に無理だと感じる。
自分じゃない「人」には、なれ無いんである。。
ここんとこ、80代、90代の生の声の文章や映画に偶然行き会う。
うむむ。。
まとまりが無くなって来た。。。
つまり、自分が向いてる方向が確実に「死」へ踏み込んでる世代の方が近くなったと言えるのだ。
「やり残した事」なんかをなんやかや言えるのは、やってないからだし、周囲の期待も凄いと本人以上に尾ひれがつくし、おひれをつける人は自分がやれてないんじゃないかなあって感じる。
30代にこの辺鄙で美しく、物作りにとっては、誘惑も少なくお宝ゴロゴロで、物作りにとって大事な「食べ物」が本物で頑張れば自給もありな場所に流れ着いたということは、もうそれだけで苦しかった都会暮らしから解放されて、殆ど余生である。
自分の中に、あとやってみたいことが、殆ど無い事に薄々気がついてる。
ここ数年継続してる事が、ほぼやりたいことに集約出来てるから。
あとは、規模を小さくして一日の中で循環出来る様になるのが「老人力」だと思うのだが。
一時はどうなるのやら!という事もあった。
それでも、やりたいことを続けられたし、続けさせて頂けた。
自分から開いちゃって収拾がつかないくらい開いちゃってという経験と。
閉じちゃって、一切を拒んでもこじ開けられて生かされてるという感覚を頂いた。
その、どれもに「楮」がぴったりと張り付いてる訳で。。。
確か小学校入学の秋のことだったと思う。
家の近くの空き地にセイタカアワダチソウや蓬が大きくなって自分の背丈より高く枯れ始めた頃。
なにげに、茎を折ると中から真っ白な綿みたいなのが現れて、それをこそげ落として「綺麗だな」と思ったのが私の「物心」だった。
つまり楮から紙になる白皮を取り出すという行為は、この6歳のときに誰からも教わらず、後の自分の人生なんかもわからずだったのに「美しい」と感じた事を鮮明に覚えてることが、今の暮らしでも時々フィードバックするんである。
そうやって考えると瞬きなくらい時間は短い。
この頃は大変だった事、悩んだことなんかほぼ忘却の彼方だ。
似た様な展開がそれでも懲りずに来るみたいだけど、ここまで来たらもう大丈夫かな。
自分の原風景に再びと思うのである。
2018年02月26日
春
刈り取りをひと月ずらして、正月明けから始まった若山楮の収穫作業の全工程7工程目が終了。
あと2工程ありますが、かなり安堵したみんな。
数日前から、いきなり暖かくなった。
いやまあ、ほんと今期はきつかった。
積もる事はなかったけど、ずっと雪が舞うという寒いというより痛いが正しい日々での川で洗って干すことほど辛いと思ったのは、初めて。
強盗が被る目出し帽遂に買っちゃいましたもん。
なんで、こんなに若山楮は焦ってへぐるのか?
80代が4人居て、70代も皆田んぼを抱えてるからです。
高知は超早米農家は既に田んぼに水を張り、苗作りが始まってます。
若山楮の地域はそれほど早くはないけど、田んぼの色々が始まる。
此処数日の気温上昇と雨で、皆気が気じゃない。
借りてる農機具倉庫も動き始めてます。
楮を早く終らせて、田畑を始めないといかんのです。
だから、どこもびっくりするくらい若山楮は作業が早く終る(笑)
心地よくのどかに陽射しを浴びて干されてる白皮・・・・。
季節と働く人と、日々のお天道さん相手に怒濤はまだまだ続きます。
一人で悠長にやってた頃が懐かしい。
10人、イベント時には100人以上が動く、働く「生仕事段取り」なんて此処くらいだろうなあ。
ずっと尻に火であります。
2018年02月13日
寒仕込み
今冬は、かなり寒い。
収穫作業をひと月ずらしたから、一番の冷え込みの中やっています。
さて、蒸し剥ぎイベント直前に、あろうことかダウンした。
前日までの二日程、若手に少し竃の焚き方を教えたものの。。。
早朝から焚くのは10年やってる私でもきついし、難しい。
それを、いきなり全くやったことのない二人に丸投げです。
FBで私がダウンしてるのを知って片道二時間の友人も家族総出で駆けつけてくれたらしい。
緑のジャケットの良作君。
無事ツイン甑連動を果たした。
現場の写真をいつも撮ってくれる昨春からのスタッフのいっしー。
町長お越し下さりお披露目式典も無事、餅も無事飛びました。
数日の滞在予定が10日間車中泊で私の代わりを果たしてくれたアイカちゃんが帰る日にビオラの演奏まで
披露してくれて皆感激です。
初めて聴いた長太の顔。
積年の甑問題も、吾北の柳野の方から頂いて。
1月28日から、いよいよへぐりが始まり・・・。
寒いというより痛い寒さの中、長期休みを取って来てくれてる番頭と川で洗う日々。
雪がちらつく中、干し上がっていきます。
まさに、寒仕込みです。
と・・
さくっと書いたのですが、このひと月の濃さは半端ない。
自分がダウンして皆の有り難さと頼もしさと痛感してます。
若山楮の精鋭達。
この他にも多勢のバックボーンと走り続けてます。
まだまだ終らないよ。
収穫作業をひと月ずらしたから、一番の冷え込みの中やっています。
さて、蒸し剥ぎイベント直前に、あろうことかダウンした。
前日までの二日程、若手に少し竃の焚き方を教えたものの。。。
早朝から焚くのは10年やってる私でもきついし、難しい。
それを、いきなり全くやったことのない二人に丸投げです。
FBで私がダウンしてるのを知って片道二時間の友人も家族総出で駆けつけてくれたらしい。
緑のジャケットの良作君。
無事ツイン甑連動を果たした。
現場の写真をいつも撮ってくれる昨春からのスタッフのいっしー。
町長お越し下さりお披露目式典も無事、餅も無事飛びました。
数日の滞在予定が10日間車中泊で私の代わりを果たしてくれたアイカちゃんが帰る日にビオラの演奏まで
披露してくれて皆感激です。
初めて聴いた長太の顔。
積年の甑問題も、吾北の柳野の方から頂いて。
1月28日から、いよいよへぐりが始まり・・・。
寒いというより痛い寒さの中、長期休みを取って来てくれてる番頭と川で洗う日々。
雪がちらつく中、干し上がっていきます。
まさに、寒仕込みです。
と・・
さくっと書いたのですが、このひと月の濃さは半端ない。
自分がダウンして皆の有り難さと頼もしさと痛感してます。
若山楮の精鋭達。
この他にも多勢のバックボーンと走り続けてます。
まだまだ終らないよ。
2018年01月14日
若山楮の蒸し剥ぎ準備
楮の刈り取りが終りました。
例年と違って12月頭に寒波が来て、いつもなら年末にやっと葉を落とす楮が。。
あろうことか半ばには落葉。
暖冬を予想して1月6日からの刈り取りでは積もらずとも、小雪舞う中の北風びゅーびゅー。
冷たい雨が降る日には高知大学協働学部のみんなに、楮を運んでもらえました。
今年もやっぱり、大勢の方々に助けられています。
田中先生の持って来た「太枝伐りハサミ」に元さんが「わし、自分の柚子の事もあるから買う!」言う。
珍しいことでしたが、元さんが刈り取った株は見事でした!
昨年から若山楮はなるべくこういう道具にシフトしてます。
鎌が一番良いのだろうが、鎌を使ったことが無い人も増えてますし、何よりも高齢になってくると
体力が無理になって来る。
さりとて「剪定鋸」はやっぱり嫌だし、不安だし、実際株に影響してる。
スパッと伐れる剪定ハサミの進化は目覚ましいです。
これで、お日様に向けて斜めに切れた今年。ほっとしてます。
さて、メンバーが案配良く揃わない間、ひたすら元さんと2人で準備。
今日は工房を「漉き場」から「蒸し剥ぎ場」にチェンジ。
ついこの間まではこんな感じで、漉いたり体験したり出来てたんですが。
まるで、春完成したばかりの工房みたいです(笑)
紙漉の道具を寄せるだけ寄せて、埃まみれになるので、ガードして。
今週半ばから、ここで最大10人が蒸し剥ぎからへぐりまでを2月一杯やります。
紙漉は完全にストップします。
紙漉にとって一番漉ける時期にストップ・・・・。
まあ、これも追々考えて行きますが、原料からやってると、本当に頭痛い問題。
紙干場も楮干場にチェンジ。
この10年間、干場は体育会テントを設営してました。
イベントもやってるから・・。
だけど体育会テントって6人居ないと設営も撤去もできない。
これをどうしても辞めたかった私(笑)
脳味噌飛び出す程考えたコレをどう説明しても「テント建てないかんやろ〜」のスタッフに。。
本日設置してみせて、どう?
「おお、これはええ案配じゃな?雨の時は?」まあ次々出ますけど(笑)
そこなんよね・・予算尽きたから考えないとねって誤摩化した。
本当はクルクルと巻き取り式の屋根が出るはずだったのよ(笑)
ま、ええわ。
一番の不安の甑の修繕もクリアーして、釜も洗ってスタンバイしました。
ツイン甑の仕事ぶりはいかに?
2年前設計の段階で、脳味噌空っぽになるか?と思うくらい考えて。
次いで、設計してくれる人、現場で工事してくれる人に、張り付いて説明しまくり。
それでも完璧にはならず、その後の予算ない中で「使える」物にしてきたら1年終ってた。
薄い1枚の紙を仕上げるのに、どんだけの道具が居るのか?
進化してる道具も使えば、ローテクはどうしてもあるし、人が興味を持ってくれて参加してもらうには
どうしたら良いのか?さりとてボランティア頼みでは潰れるし。
例年なら、慣れて来てる作業だから刈り取り含めて1週間で蒸し剥ぎに入れた。
やっぱり想定内。2週間かかってます。
動線が全然変わるので、想像力も必要です。
工房を構えた佐賀橘川の区長さんでもある、元さん。
一緒に10年走って来たけど、彼無しでは若山楮は続かなかったです。
明日から元さんの大好きな(笑)玉切り!
私のお父ちゃん。
張り切って行こうなあ!
例年と違って12月頭に寒波が来て、いつもなら年末にやっと葉を落とす楮が。。
あろうことか半ばには落葉。
暖冬を予想して1月6日からの刈り取りでは積もらずとも、小雪舞う中の北風びゅーびゅー。
冷たい雨が降る日には高知大学協働学部のみんなに、楮を運んでもらえました。
今年もやっぱり、大勢の方々に助けられています。
田中先生の持って来た「太枝伐りハサミ」に元さんが「わし、自分の柚子の事もあるから買う!」言う。
珍しいことでしたが、元さんが刈り取った株は見事でした!
昨年から若山楮はなるべくこういう道具にシフトしてます。
鎌が一番良いのだろうが、鎌を使ったことが無い人も増えてますし、何よりも高齢になってくると
体力が無理になって来る。
さりとて「剪定鋸」はやっぱり嫌だし、不安だし、実際株に影響してる。
スパッと伐れる剪定ハサミの進化は目覚ましいです。
これで、お日様に向けて斜めに切れた今年。ほっとしてます。
さて、メンバーが案配良く揃わない間、ひたすら元さんと2人で準備。
今日は工房を「漉き場」から「蒸し剥ぎ場」にチェンジ。
ついこの間まではこんな感じで、漉いたり体験したり出来てたんですが。
まるで、春完成したばかりの工房みたいです(笑)
紙漉の道具を寄せるだけ寄せて、埃まみれになるので、ガードして。
今週半ばから、ここで最大10人が蒸し剥ぎからへぐりまでを2月一杯やります。
紙漉は完全にストップします。
紙漉にとって一番漉ける時期にストップ・・・・。
まあ、これも追々考えて行きますが、原料からやってると、本当に頭痛い問題。
紙干場も楮干場にチェンジ。
この10年間、干場は体育会テントを設営してました。
イベントもやってるから・・。
だけど体育会テントって6人居ないと設営も撤去もできない。
これをどうしても辞めたかった私(笑)
脳味噌飛び出す程考えたコレをどう説明しても「テント建てないかんやろ〜」のスタッフに。。
本日設置してみせて、どう?
「おお、これはええ案配じゃな?雨の時は?」まあ次々出ますけど(笑)
そこなんよね・・予算尽きたから考えないとねって誤摩化した。
本当はクルクルと巻き取り式の屋根が出るはずだったのよ(笑)
ま、ええわ。
一番の不安の甑の修繕もクリアーして、釜も洗ってスタンバイしました。
ツイン甑の仕事ぶりはいかに?
2年前設計の段階で、脳味噌空っぽになるか?と思うくらい考えて。
次いで、設計してくれる人、現場で工事してくれる人に、張り付いて説明しまくり。
それでも完璧にはならず、その後の予算ない中で「使える」物にしてきたら1年終ってた。
薄い1枚の紙を仕上げるのに、どんだけの道具が居るのか?
進化してる道具も使えば、ローテクはどうしてもあるし、人が興味を持ってくれて参加してもらうには
どうしたら良いのか?さりとてボランティア頼みでは潰れるし。
例年なら、慣れて来てる作業だから刈り取り含めて1週間で蒸し剥ぎに入れた。
やっぱり想定内。2週間かかってます。
動線が全然変わるので、想像力も必要です。
工房を構えた佐賀橘川の区長さんでもある、元さん。
一緒に10年走って来たけど、彼無しでは若山楮は続かなかったです。
明日から元さんの大好きな(笑)玉切り!
私のお父ちゃん。
張り切って行こうなあ!
2018年01月07日
若山楮収穫開始。
若山楮の収穫作業始まりました。
昨日は雨のあとで、暖かく霜も降りておらずの、自生地の楮畑から。
ここは10年前はジャングルで、大木になってる楮が生えてた所。
なかなか楮を植えるというとジャングルになってる耕作放棄地でも貸してもらえなかった。
「1度植えたら元に戻せない」というのが理由です。
楮、桑は一度植えたら繁殖が強く、元の田畑に戻せないというのは今の80代から上の人には根強く残ってます
さりとて、「元」の田畑に戻す事はもう不可能なんだけど
「土地」に対する想いは強い。
しかも、重機や便利な今の時代と違って、鎌や鍬や牛、馬農耕だったのが記憶に新しい。
そもそも、楮は山の裾野と田畑の境界線の作物。
耕作放棄地になった田畑に植えるという発想がないです。
日当りの良い平地は食べる物を作る場所。
楮はどちらかというと林業が盛んだった時代の物。
桑はちょっと違いますがね。
のどかにのんびりやれた昨日とはうって違った今朝は霜!
楮凍ってますねん。
耕作放棄地ジャングルを開墾して移植最初失敗して(笑)の5年目の畑。
今日は8人での刈り取り。
夕方にはあらかた終了。
明日雨予報なので、畑へそのまま置いて来た。
9年目の楮の株に・・・・・
なめこもどきの、きのこ!!
きのこ・・・まずい。
イノシシ、鹿、ふくらすずめの毛虫、ネナシカズラという天敵に翻弄されながらの1年間。
何が良くて何があかんのか?
段々の田んぼの状況にも翻弄されてるし・・・
これで台風なんかゴメンです。
今日、ずっと一緒だったおばちゃんが「七草粥だよ〜」と繁茂してる芹に「おいよ〜芹があるっ」って
嬉しそうに採ってた。
いやもう芹なんか当たり前だし、ノビルも仰山。
ほなら・・・。
「イノシシ入ってるで!!」
水溜まりにのたくった後があるで〜!
1年間鉄柵補強しまくった番頭焦りました。
何処から入ったのか?
結局・・・
近所のおばちゃんが、やっぱり芹採りに来た足跡だった・・・・。
「でかいイノシがのたくった」は、おばちゃんの足跡って判って大笑い。
この楮畑には芹あるって判ってたというのがツボ。
自分の田んぼにも芹だらけ。
楮畑には山菜も共生してる。
意外と無いらしいのね、芹や山菜。
この楮畑にはクレソンあるしワイルドライスも順調に育ってる。
さて、2日目終って明日は雨予報だけど、ハイテンションの親分。
明日、親分の号令待ちとなりました。
若山楮は他に比べるとまだまだ平均年齢若いんだけど。
若いというのは、仕事師なお父ちゃんからみたら、全然甘いのであります。
でも、お父ちゃん、今日かなりしんどそうだった。。。
皆、お父ちゃんの明日の指令待ちとなりました。
これとっても大事なんですね。
皆、疲れてるけど「待つ体制」
リスペクトなんですね。
段取り私はまだまだ甘いわ。
昨日は雨のあとで、暖かく霜も降りておらずの、自生地の楮畑から。
ここは10年前はジャングルで、大木になってる楮が生えてた所。
なかなか楮を植えるというとジャングルになってる耕作放棄地でも貸してもらえなかった。
「1度植えたら元に戻せない」というのが理由です。
楮、桑は一度植えたら繁殖が強く、元の田畑に戻せないというのは今の80代から上の人には根強く残ってます
さりとて、「元」の田畑に戻す事はもう不可能なんだけど
「土地」に対する想いは強い。
しかも、重機や便利な今の時代と違って、鎌や鍬や牛、馬農耕だったのが記憶に新しい。
そもそも、楮は山の裾野と田畑の境界線の作物。
耕作放棄地になった田畑に植えるという発想がないです。
日当りの良い平地は食べる物を作る場所。
楮はどちらかというと林業が盛んだった時代の物。
桑はちょっと違いますがね。
のどかにのんびりやれた昨日とはうって違った今朝は霜!
楮凍ってますねん。
耕作放棄地ジャングルを開墾して移植最初失敗して(笑)の5年目の畑。
今日は8人での刈り取り。
夕方にはあらかた終了。
明日雨予報なので、畑へそのまま置いて来た。
9年目の楮の株に・・・・・
なめこもどきの、きのこ!!
きのこ・・・まずい。
イノシシ、鹿、ふくらすずめの毛虫、ネナシカズラという天敵に翻弄されながらの1年間。
何が良くて何があかんのか?
段々の田んぼの状況にも翻弄されてるし・・・
これで台風なんかゴメンです。
今日、ずっと一緒だったおばちゃんが「七草粥だよ〜」と繁茂してる芹に「おいよ〜芹があるっ」って
嬉しそうに採ってた。
いやもう芹なんか当たり前だし、ノビルも仰山。
ほなら・・・。
「イノシシ入ってるで!!」
水溜まりにのたくった後があるで〜!
1年間鉄柵補強しまくった番頭焦りました。
何処から入ったのか?
結局・・・
近所のおばちゃんが、やっぱり芹採りに来た足跡だった・・・・。
「でかいイノシがのたくった」は、おばちゃんの足跡って判って大笑い。
この楮畑には芹あるって判ってたというのがツボ。
自分の田んぼにも芹だらけ。
楮畑には山菜も共生してる。
意外と無いらしいのね、芹や山菜。
この楮畑にはクレソンあるしワイルドライスも順調に育ってる。
さて、2日目終って明日は雨予報だけど、ハイテンションの親分。
明日、親分の号令待ちとなりました。
若山楮は他に比べるとまだまだ平均年齢若いんだけど。
若いというのは、仕事師なお父ちゃんからみたら、全然甘いのであります。
でも、お父ちゃん、今日かなりしんどそうだった。。。
皆、お父ちゃんの明日の指令待ちとなりました。
これとっても大事なんですね。
皆、疲れてるけど「待つ体制」
リスペクトなんですね。
段取り私はまだまだ甘いわ。
2018年01月03日
明けましておめでとうございます
元旦から作業してます。
今年程年末年始感ないのも久し振り。
工房の周辺は高速道路の追い込みでダンプの往来が激しい。
この年末年始だけ静かな数日。
日頃通勤で一緒の長太。
この数日は、工房周辺でまったりと過ごせました。
長太が穏やかなれば、私もホッとします。
テンパりっぱなしの昨年からですが・・・
いよいよもっとスタンスを長く見ないといかんな、収穫に追いまくられてるばかりではいかんなと。
そして、やっぱりもっと自分を大事にしたい今年です。
ご飯に付き合ってるうちに、うたた寝しちゃった長太
なんとも、ホノボノです。
マイペースを大事に、今年も始まりました。
2017年12月31日
今年もありがとうございました
今年もありがとうございました。
10年振りに帰省せずの年末年始です。
今日だけ時間を作り、手に負えなくなってた家を片付けるも。。。
ここ10年間の資料整理がメインで家の中は・・掃除機掛けただけで終ってしまった。
7年間続けた田んぼは来年一旦停止です。
その為に今年は田んぼ本当に頑張りました。
田んぼにならない2畝で真菰を作り始めたのが5年前。
たった5本が1畝くらいに拡がった。
真菰茶が必要な方が居られて、3年前からお茶専用に。
こちらは、必要としてる方が居られるので続けます。
楮、紙漉、お米、真菰。
欲張った10年間を振り返り片付け。
注連縄を買いに行く時間もなく、父のお墓に添える為に取ってあった残りの稲穂と真っ白になった真菰葉と
若山楮の茜染めの紙を、楮の紙縒りで束ねて精麻で〆て、庭の南天にたった1本だけ実が残ってた枝を添え。
精麻以外は全部手前物。
まるでリースみたいですが、これが今年の私の〆です。
この正月飾りには本当に多くの方々の手を頂きました。
ありがとうございました。
机周りも片付けて、来年の暦を。
今年、自分の暦がなかった(笑)失敗したのを直し直し使ってました。
今年も、正式なのは残らなかったです、ありがとう!
サンプルで、流石にコレは売れなかった(笑)
一年間使って又色々考えます。
七十二候のこのスタイルもあと3年!
無地の柿渋紙に背筋伸びます。
作業開始は明日元旦から!
ハレハレ本舗、若山楮、来年もどうぞ宜しくお願い致します。