2016年02月29日

ふやかし

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今やっている仕事の紙。
まだ漉きながらも次の工程の「選別」に入り出した。
私は、とにかく人には厳しいが、自分には甘いのである。
「まあ、これくらいでも大丈夫だろう!」というのが何段階もある工程でズルするもんだから
次々と、あ、いかんね〜。うわ!だめだ!となり・・・・。
最終の「選別」で大後悔して「あんとき、もっときちんとやっとけば」と毎度思うのである。
その「あんとき」が簡単に考えても、へぐり、塵取り、叩解、漉き、干しと5工程もある。
ああ、それぞれの段階で厳しい5人の人格が欲しいと思う。

さて、今回は既に予定枚数はクリアーしたので、後回しにしても良かろうと思われる工程。
「漉き返し」つまりボツになったのを潰して漉き直す、江戸時代的には「反古紙」
今、棚に残ってるのは「漉き返す」紙ばかりである。
たまに買いに来たお客様が「なんでこれダメなの?ダメなら安くして」と言う。
ああ、一度で良いから棚には全部ほんちゃんの売り物ばかりにしてみたい(笑)
ダメな理由を述べてて嫌になる。
「ああ、あんときもっと厳しくしてたらなあ」ってね。
夢想ではなく、引越しを想定しないといけなくなって来たこの頃。
山のようにある反古紙になるはずの紙。
実際やったことは数回で、1度きっちりやらないとなあと思ってた。

今回、強い紙がテーマ。
夜露にもへっちゃらで、扱いが惨い位乱暴でも大丈夫で、万が一雨にやられてもボツらない紙。
しかも・・・・高知県産のみ!
で、出来上がった紙は・・・・強い。
選別で弾いた紙を破こうにも破けない・・わよおおお。
水に浸したくらいじゃ屁ともならん、溶けない。
これ、さとうきびの繊維の持つ特徴です。
透光性からしたらヘンプが一番ですが、輸入ものであり入手できなくなった。
さとうきびの叩解の度合いが要となり悪戦苦闘。
なので・・・破けない。

閑話休題。
この反古紙というのは江戸時代に盛んに行われていたそうな。
紙が貴重であると共に、生活の中で紙の役割が今の時代からしたら多域に渡っていたので
何度も何度も漉き返したそうな。それだけ用途があった。
そして当然だけど当時の紙は今で言う和紙のみ。
和紙という言葉は明治時代になって洋紙との区別のためにできた新しい言葉でもある。

最期は落とし紙として今で言うトイレットペーパーになったそうな。
新しい紙を漉く職人の他に、この反古紙専門の職人が居た。
彼らは今で言うリサイクル屋の業者から紙を得て、それをちぎって桶の中で水に漬けて「ふやかし」た。
一説には煮たとも。
その間、しばし時間が必要でして。
彼らは紙を「ふやかしてる間」色町などへ出かけて、「見て回る」
さりとてお金はないから、ただ見て回る(笑)
そろそろ紙がふやける頃合いには帰るという案配。
つまりウインドージョッピング(笑)
姉さん達は「ああまたふやかしが来た」という言葉がいつからか「冷やかし」になったそうな。

私はろくに修行もせず、いきなり原料からの紙漉を始めたので、ろくに本も読んでない。
紙の事喋れません。あしからず。
この話は東京の出前紙漉という新たなカテゴリーを生み出した田村師匠から聞いたのです。
とても感動したのでずっと覚えてる。
江戸時代の紙漉は山奥でやってるイメージが強かったけど
色町へ暇つぶし、ふやかしの間だけ行けるという事は町の中でも漉いてたんだなあって。

今回のわたしの「冷やかし」は寝てる間に薪ストーブに頑張ってもらいました、色気なくてすんません。
これで、何か有ったときのための在庫も作ってしまいます。
今年は反古紙の面白さにハマりそうな予感と、やらないと・・・片付きません。
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2016年02月24日

神様

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寝ても覚めても仕事状態、お日様出たら、ご飯も食べる暇ない程のおっかけ状態。
夕方陽が落ちてから、溜まっている別件の色々に手がやっと出せる。
用事があって若山楮の拠点へ出向く。
「ああ、、、時間が、、、勿体ない」などと思ってた。
用事が終わって、長太の散歩も兼ねて新しい拠点となる場所へ。
国道から曲がって400b程なんだが、この曲がる数百bの直線に入ると。。
バランスを取るために尻尾を尻の下に入れてる長太の尻尾がピンっと立って振り回し始めるのだ。
長太にとって大好きな大好きな場所になったようだ。
曲がる手前で「曲がるよね?!」とギアを踏む左足を睨み、ハンドルを睨む。
そう、念力、眼力フル総動員で「曲がれっ!」である。

今日はもうちょっと奥まで。
すれば、土地を快く売ってくれた地元の頼れる兄ちゃんがやってきた。
「毎日、ここまでは見に来るんよ」
頼れるんである、この山の事全部知ってるんである。
「この林道の先はどうなってるん?」と聞けば。。
なんと!!隣町の興津の海の一歩手前まで行けるで。と。
ああ〜海に繋がってるんや〜。
ついでに、、、
「さっき見たら、となりの土地にごっちょり杉の木が山積みで、トラックで更に運んでる、あれ、ええなあ、あんな薪仰山あったら困らないなあ」と溜め息混じりに言った。
実際、ここへ散歩に来たら朽ちようとしてる木を拾ってる私。
薪が足りないし、だけど今の家に備蓄はできんし悩ましいなあと前にも兄さんに言った。

ほなら。。。
「あ〜あれ、中嶋さんの薪よ」
え?何言ってるの?冗談だろうねえ、結構ひょうひょうとした人なんで、また冗談を〜!
「いや、ほんと。あの土地のおんちゃんが工事業者に頼んで運ばせてるんよ、中嶋さんの薪だよ」
あり得ん。。。あり得ん。。。
水の事や色々話して分かれた後に、兄ちゃんを良く知る人がこれまた何故か行き会った。
いきさつを話すと。。
「冗談ポク聞こえるかもしれんけど、冗談言わん人やから、あれ中嶋さんの薪やわ」って。
話してる間にも又、大きなトラックが木を満載で入って来た。。。
どんだけ持って来るんだろう??

これはチェーンソー使えない。。いや目立てが下手くそとか言ってられない。
こうなったら、ドリル式の目立て覚えなければいかん。
夏の仕事決まっちゃったなあ。

この土地に決めてから、次々と神様顕われる。。。
そういえば、この薪を調達してるらしいおんちゃんは「薪なんか腐るほどある!」って言ってた。
あるのを知ってるのと、実際運び込んでしまうのとでは天と地の差。
この木の山を見て腰抜かしながらなんとか帰宅。
男手ないからなんて、もう言えない。
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2016年02月22日

さとうきび紙

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ここんとこ漉いてる紙には「さとうきびの搾った後の」が入ってます。
黒潮町は黒糖の産地で、海沿いに近い此処はあちこちで「さとうきび畑」
これを冬に絞って煮詰めて黒砂糖ができます。
その時に搾ったさとうきびで、紙を漉きます。
製造工程の詳しい事は知らないのですが、沖縄の製糖工場で働いた経験のある友人が
「ここのは贅沢だね!もう一回搾れるよ、これ。。ラム作ろうぜ!」と。
以前は長いまま、どろ〜んと出て来たのを貰ってたので、その後が大変。
まず、シートの上で干すのだが、糖分が残ってるんでハエがねえ。。
それを押切で細かくしていきます。
更に乾燥させてストック。
完全に乾くのは無理で、ストックしてもカビが発生。
すぐに漉いたら綺麗な黄色なんだが、ストックのはグレーになっちゃう。。

数年前から圧搾の機械が新しくなって、搾ったら粉砕されて出て来るのです!!
これなら、すぐに煮える!!
煮たのをすぐに頑張って漉いてましたが、3年前に頂いた軽トラに山盛り3台分、残りました。
確か、竹紙も水に漬け込んで3年発酵させると物の本にあった。
なので、、、大きなバケツに突っ込んで水を満水にして蓋!

大発見でありました。
糖分が残ってるのですぐに発酵して来たのです。
お酢の状態で発酵が終わったのか?匂いもお酢。
そのまま3年、何の変化もなくカビもなく。。。
色も綺麗な色をキープです。
これ知っちゃったら・・・・考え方変わるな。
薄々、発酵だよ、発酵とは思っていましたが。

さとうきびの紙のファンでお得意様のお客様が「撥水するんだね!」と逆に教えてもらいました。
なので、今回、野外で夜に使う紙なので、さとうきびを混ぜてます。
3年前に貰った大量のさとうきびに出番があって良かった!!
実験して良かった!!
まだまだ失敗大魔王な私でも、たまに成功するんであります。
できあがりの紙もほんのり黄みがかって優しいのですが・・・強い強い!
失敗したのを漉き返そうと破きたくても破けません。

以前はヘンプを使ってました。
当然輸入ものです。

私は自らの足元で紙の草は賄うというこだわりがあります。
ヘンプだけが例外でした。
これも3年前に入手できなくなって、辞めました。
ああ、黒潮町で良かったなあ、さとうきびは、足元の草だから。
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2016年02月19日

道具

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やっと紙漉の日々。
漉くー干すー取り込む。
このローテンションが延々と朝から夕方まで続く。
この紙には微風、快晴、乾燥が必要だけど、そんな得手勝手な事をお天道さんは知る由もない。
晴れてて吹雪なんて日もあるさ。
まあ、雪の場合は乾燥してるので焦らないわけさ。
問題は晴れてても雨が、霙がというのが一番悶える。

このエンドレスに昨夜から電気の下でもできる夜内職工程が追加。
出来上がった2次元の紙を3次元に仕立てるわけで。
一枚一枚検品して印を押す所をなめす。

4年前かな。。
昔(今でも)紙を平滑にして艶を出すにはイノシシの牙が良いとは、若山楮のお得意様の話。
それを聞いた、おばちゃん達は楮の事よりもイノシシの牙で頭が一杯になって。。。
1個1万円だよと聞いたからだ。
仕留めても仕留めても来るイノシシは、ここらの人は尻尾を持って行けばお金が貰えて、残りは埋めている。
だから掘り起こせばなんぼでも牙が取れる。
それが尻尾より高いのだから奮い立つのも無理もない。
勿論。。おばちゃん達が自分達で・・やるはずないやん、おんちゃん達可哀想(笑)
で・・10万くらい手にしたのよね、逞しいよ!

私が昨夜から始めた紙のなめしには、友人の手作りの竹のヘラです。
だけどね、、膨大な量なんで、ふとイノシシの牙を想い出した。
ああ、仲介料として私も1本貰っておけば良かった!!

ほなら、数日前からあまりの怒濤作業で私に寄り添う別人格の「みーこさん」曰く。。
スベスベの石がよかろう!
ここんとこ、この「みーこさん」の啓示に従って間違いはない。
今日の夕方の長太の山散歩では、河原で背負い籠に杉葉を集めながら、スベスベの石探し。
なんだか、つげ義春の世界だ。。。
川には、スベスベが少なく。。。
「みーこさん」は海に決まってるでしょ、伊田へ行きなはれ。
ああもうねえ。。。
ひとまず今宵はコレで。
明日は雨予報。何時終わるとも思えないお日様に走り回されるのが一旦停止になりそう。
ああ、嬉しい。海へ石探しだ。
道具は100均やホームセンターにはない、いやあるだろうけど、嫌だ。
山や海に転がってる中から自分にしっくり来るの探すことが、紙に目に見えない何かを吹き込むと信じてるから。
どうしても!とならない限り、ホームセンターへは行かない。
100均なんか余程の緊急事態で無い限り入らなくなった。入ってもヒットしないしね。
原料から紙を漉く、「物の出処」を大事にするという、やせ我慢的なこだわりを持つ以上・・・。
いつも気に掛けてる。
特に最近寄り添う「みーこさん」は厳しくも正しいのである。
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2016年02月18日

こんな時間に。。。

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食べたいもの。
あれは身体に良い、それは良く無い。
そういう「思考で食べる」って苦手です。
天候や季節の巡りで身体が欲するのは正しい。
だけど、私の場合考えて食べるということにはならない。
欲しいもんが欲しい。それで良いと思うなあ。
後はその欲しいもんが田舎の場合無理な事が多くて「あるもんで代用」テクがだいぶ板についてきた。
台所に有るもの、すなわち季節ものですから結果的にはあまり逸脱しようがないのは幸い。

仕事量や感情も加味されてくるし、運動量というのもあるしねえ。

夜の会議というのが苦手で嫌いです。
できれば会議は朝一が良いと常々思ってます。
そんな夜の会議の後は、日頃欲しないものが欲しくなる。

今夜は夕食抜きでしたので、戻ったらもう夜食。
ここんとこ夜は軽く、寝る2時間前には食べてる生活なんで、どうして良いか判らなくなる(笑)

寒いとあって、ビールはすすみませんので、最近はワインです。
ずっと酸化防止剤無添加を呑んできました。
確かに翌朝大丈夫。
これ、最近瓶ではなくなってペットボトルになって、しばし考えた。。。。
これワインなんだろうか?
気になってたもうひとつが、グラスに色が染み付く事です。

ジュースにアルコール添加して色つけてる?
少なくとも良いワインはグラスに色がつく事はないしなあ。。。

ということで、最近は酸化防止剤ありのワインです。
するとどうだろう・・・。
食べたい物が変わって来ます。
呑みすぎたら当然翌朝に響きます。

と言うわけで、今宵はスペインの白。
ほなら・・・いきなりスプラングルドエッグという要求が(笑)
一口に卵料理だけど、台湾料理でもあるし、イタリア料理でもあるし、嫌いだけどアメリカにもあって嫌いだけど(笑)ケチャップかけるし。ケチャップ嫌いです。
今日はグレープシードオイルに少しバターで塩。
出来上がったスクランブルエッグの熱々に・・・やっと出回り始めた四万十川の採れたて青のりを。
部屋中に青のりの香りが。
添えてるのは、頂いたハウスもののミョウガ。
大量に貰って米酢と地元のさとうきびの「ボカ」で漬けた。
食べてて、やっと何か違うが判ったのであ〜る。
米酢じゃなくて梅酢だった!!
彩りを無意識に考えてたんだなあ。
だって一日働きまくった夕餉ですから(笑)

酸化防止剤無添加ワインの時にはなかった「料理の相性」
卵フェチなので、始まるとしつこい私です。
明日は、友人の「しゅり卵」探そう。
卵はコレに限ります。
そして、くれぐれも、スーパーのお好み焼きのコーナーの青のりはダメです。
今が旬の四万十川の青のりじゃなくちゃだめ。
1時間前に調理したのに台所にはまだ青のりの香りがしています。

さて会議の後の熱もほぐれました。
おやすみなさい。
ストーブでは散歩の時に拾った薪がガンガンで。。。良ー燃える。安物ストーブにはうってつけ。
長太はこのざまです。
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2016年02月08日

明けましておめでとう!

只今風呂上がり。
四万十麹工房の、まっちゃんの「どぶっ」を頂いてます。
http://hatagurashi.com/shop/post-15.html
この間若山楮の「お疲れさま会」にみなさん集まれば・・・・。
おばちゃん達やおなご達のヘアーが。。。
綺麗になってたり、パーマかかってたり。
自分はまだ、その後の作業が残ってて「頭」までに頭回ってなくて、ボサボサでした。
その後、若山楮は完全に終了しても、今冬ハレハレは更なる怒濤が始まってて夜中にうなされる毎日です。

年明け早々、通いでへぐる仕事に入ってくれたみんな。
作業場での和気あいあいなれど、家庭は大変だったと思います。
二週間休み無しだし、買い物行く時間もなかったと思う。
田舎のスーパー閉まるの早いからね。

終わってしばしの時間にみんな美容院行ったんだあ!と驚いた。
いや・・・私日頃から「女投げてるで」と言われてるからね。。。

昨日、友達のまっちゃんとこで「どぶろく祭り」あるって知ってた。
行きたかったけど、ここんとこの作業の最終と・・・鏡見たら伸び放題の髪がおったってる。
これは。。。ちょっとまずいのであるよ。
流石に恥ずかしくて行けなかった・・・
ら・・・夜中に届いた、ありがとう、本日頂いてます。


今日一番難航してた作業が終わり、、、、
うっかり水を溜めてた風呂がほぼ満水。
今日は新月で明日は旧暦ではお正月。
父の命日でもあるのですが、チベットの暦も明日は正月。
常日頃から楮栽培からやってると、普通のお正月なんかない。
全部を終いつけてやれやれとなる頃が旧暦の正月で、私的には正しいとずっと思ってた。
でも家族はずっと寂しい思いをしてた。正月に娘帰って来ない・・・16年間。

父は誕生日が元旦なんだけど、逝った日がほぼ旧暦の元旦。
ずらしてくれたと思ってます。
実際危篤になってからが一番重要な日々で帰ろうにも帰れない。
全部全部終わるまで持ちこたえて、主治医びっくり。
更なる受験を控えた孫まで待った。主治医が「ここまで何を待ってるの?あ、お孫さん居ない!」
孫が受験会場からすっ飛んで来て父は静かに逝った。
全員のすったもんだを、ただただ待った。
主治医が「待ったね、全部終わったよ」って。
父ちゃん頑張ったし、その顔は仏様そのものでした。

なので今日はかなり寒いけど、風呂場で散髪。
どぶっを呑んでから断髪。
がんがんに焚きながら露天風呂はのぼせるくらい。

人間の髪の毛はすごいね。
いつぞやの展覧会で、ノートの罫線にいろんな人種の髪の毛を漉き込んだヨーロッパの作家の仕事見た時は
感動しました。
自分で散髪して後悔する時が来たら・・・バリカンやろうと思ってます。


腰まで伸ばしてたこともあったけど。
そんな長い髪を上手に束ねられず、ボロボロな自分をスーパーのガラス窓に発見した9年前。
あなたは誰?超絶悲しかった。
その足で友人の美容院へ駆け込むも・・・
切ってくれないのよ。とほほ。
これには参った、ほんとに参った。

以来、自分で散髪してます。
切り方はそのときそのときなんで・・・
前回のは母が「あんまりにもひどい」と言いましたが・・・。
成人式の髪結いが気に入らず、鏡見て泣き出してご飯も食べない私に「どうしたいのよ!」と母。
翌日行きつけの美容院へ無理難題頼んで出来上がった自分の髪だけで出来上がった。
「成人式なのに・・・これじゃー」
案の定、式に行けば受付で「付き添いのお母さんはあちら」と言われたくらい・・・。
どこへ行けども、成人扱いされず、玉の座った芸者かと言われた。
この時の振り袖は父が台湾で買って来て京都で染めてもらったりんずです。
あろうことか・・・
両親は成人の振り袖に「家紋」入れたんですね。


だから私誰にも嫁げなかったんです。
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2016年02月07日

手湯

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「足湯」というのは良く聞く言葉。
紙漉には「手湯」というのがあります。

足湯はじんわり暖めて身体の中まで暖めますが、手湯は冷たい水の中で使って痺れて来た手の感覚を戻すためです。
なので、かなり熱くても、入れた瞬間は判らない(笑)
どっぷり漬けるのではなく、ちょんちょんと触る様な感じを数回。
痺れた指先に感覚が戻ったら、また冷たい水に突っ込まれる手であります。

みなさん、紙漉は水仕事だから手が荒れるでしょう?とおっしゃいますが。。。
自慢じゃないけど、荒れてません。
クリーム何ぞもここ10年くらい塗ってない。
家には湯沸かし器あれども15年前くらいから使ってない(壊れたまま)
お湯を使う生活じゃないのです。
それが、実家へ帰れば何処でもお湯が出るので3日も居ると手が荒れて来る。
お湯というのが手荒れの原因で、そこへ合成洗剤使ったりボディーシャンプーなんか使うから更に荒れると思ってます。それを上から「保湿」なんたらかんたらを塗るって。。。上滑りな悪循環だなあ。

ただし、この手湯気持ち良くて、普段ならお湯に触らないので、当然少々荒れます。
薪を触ったり、灰を触ってるので指先がすぐ荒れて来る。

ここんとこの手湯は、蓬の乾燥した葉っぱを入れてあります。
そのせいか、あまり荒れてません。良かった〜。
家の中にも良い香り。
手前の可愛い片口土鍋は真菰茶煮出し用。

レイノー症に近い私。
以前は相当にひどい痺れが日常でしたが、ここ数年良い整体師さんと巡り会えて、今年は本当に痺れがない。
草刈り機の使用を半分に減らした効果もあります。
寝る時に肩から首の下を暖める遠赤外線ベルトも使っているのも良い事のひとつ。
以前、ネットで「風邪をひかない為にはここをホッカイロなどで暖めると良いツボ」というのがありました。
まさに、毎晩そうとは知らずやっていたのですね。
御陰さまで風邪ひいた事この23年ないです、、バカだという説もあるけど!
身体が一番大事な道具ですから、メンテは大事であります。
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2016年02月06日

子供達

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私、子供育てた事ないです。
実際苦手でした、いや・・今でも苦手です。

地元の大方高校の「ミッション」という授業に関わらせてもらって6年くらいになるのかな。
地域の方々から提案される「課題」を自ら選んで・・・・
調べる、行動する、まとめる、結果を出して発表するというもの。
特に最近はPCのパワーポインターなるものを使っての発表が多くなってます。


12月に発表して、1位、2位が高知市での更なるステージへ。
地域からの提案には、観光、地元グルメ、特産品、などの御商売に繋がる物が多く。。。
ハレハレは地味。それでどーした?みたいな。。。
だから、一生懸命やって手作りの作品まで出すけど、いっつも評価されません(笑)
最初の頃の発表には、模造紙を繋げて「楮は一年でこんなに伸びます」と楮の絵を書いて教室の端まで走った子も居ました(笑)
そういう他と違ったことやらかすのもハレハレの子達。
「オクラで紙漉」の時なんか、ご飯まで作らせたし。
発表が目的じゃなくなって、過程が面白いわけです。これ大事だよ。

だから今回も期待してなかった(笑)
タイトルが「江戸の和紙を蘇らそう!」だから・・・
これ、忙しいし絶対選ばれないって想定したんです、いやほんと。選ばれないでね〜でした。
ところが・・選ばれてしまった。
毎度ハレハレ本舗を選ぶ子達は「紙漉やってみたい」一心でタイトルなんか関係ないということを想い出した時は既に遅し。。。

最初の頃は和紙さえも判らず、ネット検索とティッシュで紙漉までやっちゃった。
ああ、どうなるんだろう?と青くなったのであります。
夏に工房へ来て半日体験してから・・・・。
彼らの中で何かが目覚めたらしく。。
12月の発表がいつもの「やる気あるんかなあ」から別物になってて。
学生、来賓へも和紙で作った作品を配るではないか。
そして最期にハレハレ本舗の看板まで作って贈呈されて、泣きそうになっちゃった。
悔しいかな、「カツオバーガー」に負けて2位だったら。。。
先生から「実際はこの子達が一位だったと思ってます」メール来ました。

今日、更なるステップの発表会の為に質問を沢山持って来ました。
「明治からの和紙が弱くなったのは何故ですか?」
「江戸時代の紙という事で伝えたい事は何ですか?」
「文化修復に使うというのは具体的にどう使われるのですか?」
「楮以外の原料で大麻がありますが?」
それらに答えていくうちに。。。。
最初は何を質問したら、良いのかさえ判らなかった子達が漉いてみて、2位になったことで俄然興味を持ち始めたということです。
これは自分も修業時代に感じた事。
何を質問して良いかも判らない状態。とにかくやること。やったことを今回評価されてからの彼らの勢い。
褒めて育てるということですね。
そして・・ああ、ちゃんと江戸時代というキーワード押さえてるやん!と感動です。

和紙の事知る事ができて、とても嬉しいと。来れない子達の手紙にも漉いた感動ありました。
自分達でへぐったり、塵取りしたりして漉いた楮紙。
今と昔の違い。
生き生きとした表情です。
たった半年で大人っぽくなってて、こっちがソワソワしてしまった。

地元の小学校では子供達と畑から紙になるまでを汗して一緒にやってますが
その先の「紙」について高校生がここまで食いついて来るとは!
学校の勉強と違うのかな。

小学校も「地域コミュニティー」の発表会があります。
できれば、これに大方高校も参加してくれそうです。
ちびっこ達が現場に居て、その発表を聞くことはとても良い機会ですし
お姉さん、お兄さんも半年調べたことを、ちびっこに聞いてもらう事も良いチャンスです。

いやはや、子供って偉いわ!

そして、このミッションで数年前に担当になった浜田先生。
かれこれ4年間毎年若山楮の刈り取り、蒸し剥ぎにスタッフ並みに参加されてます。
今年も気がついたら、蒸し剥ぎの輪の中におられました。
どうやら、ハマっておられる(笑)
そういう気持ちが子供達を導いてるんだなあと感動しました。
毎年ありがとうございます、浜田先生。
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2016年02月04日

道具

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画像暗いです。お許しを。
昨年から正月跨いで1月一杯かかった楮の収穫作業の色々を・・・・
もう毎年の事なんで飽きてる感満載の私は写真も撮っておらず。。。
FBではそれでも新しく参加した人がほとばしる感動で一杯アップしててくれて有り難いことです。
FBで、「ハレハレ本舗」検索したら出て来ますけど、これも泊まり込み作業でネット音痴な私なんで臨場感はイマイチであります。
私のFBは公開限定をしてますから、内輪盛り上がりばっかり。
今年は宴会ばっかり。何やってるの?若山楮なんでお勧めしません。
だけど仕掛けなくても宴会たけなわになったことは嬉しい限り。
これが、いや実際今年も凄かった(笑)写真有り、動画有り。
見たい方は承認申請をメッセージ添えてどうぞ。

さて、そんなつたないネットの波を探しまくって辿り着いて参戦してくれた兵庫のおなご。
収穫作業の一部始終を「体験」して・・・。
自分でもへぐった若山楮とへぐる包丁を買いたいとの事。
持ち出し、ボランティア、日当無し(笑)
なのに、日本海の美味いつまみをお土産してくれて尚の事。

本日頼んであった隣町の「黒鳥」へ貰いに。(四万十町、黒鳥で検索してみてね、面白い)
ここ3年程、頼み込んで作って貰ってる。
いつだったか・・・紙の本場のいの町の方々が集まったイベントで若い人が言ってた。
「へぐる包丁を作る人すら居なくなって来てる、どうするんだ?』
作れる所探したら良いだけの事なのに、なんで大声なんだろう?
素朴な疑問だった。
1本作ったら収穫時期の短い楮作業なんで、10年くらい新しい発注は個人だとない。
若山楮も最初発注して2年くらい再度は無かった。
嬉しい事に「へぐり」に手弁当で来てくれた人や、紙漉仲間が「それどうよ?」と注文してくれて
立て続けに発注出来てた。
それも頭打ちかな?と思ったら、兵庫のおなごが発注。
毎年数本でも発注出来る事の大事さだと思ってる。

で。。。
今日貰いに行ったら、お母さんが「これのどれかあげるで」と箱をば。
中には生姜作業に使う小さな切れ味の良い包丁。
人差し指が1本入る造りになってる。一番上。

土佐市で教えてもらった包丁にやや不満な私と、作業に慣れて来て改良してるおばちゃんの若山。
彼女と同じ所に豆ができる・・・・。

ひょっとしたら、これ・・・
改良のキッカケがあるかも!
こうやって道具というのは進化するんだと今日も黒鳥行って思った。
そういうデスカッション抜きでは・・・紙は進化しない。
伝統の上にあぐらかいてても何も始まらない。
作業全般に参加してくれた若い人の熱心さとそれをなんとか職人さんへ繋いでいきたい・・・
それが無くてはなし得ない世界を感じてくれてるのは。。。
実は若い人達。
いわば、孫の世代ということ。
親子だと難しい事も孫の世代だとすっ飛ばす。
間に入ってる自分の世代は、このすっ飛ばすの脚力にどんだけ飛ぶ力を与えることなんか?って思う。
それぞれの役割は産まれた時から判ってて産まれてるんだから、ゴタゴタ言っても始まらない。
ちゃんと着いて来る人は自分のアンテナ張って来るから。



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