2018年01月14日

若山楮の蒸し剥ぎ準備

楮の刈り取りが終りました。
例年と違って12月頭に寒波が来て、いつもなら年末にやっと葉を落とす楮が。。
あろうことか半ばには落葉。
暖冬を予想して1月6日からの刈り取りでは積もらずとも、小雪舞う中の北風びゅーびゅー。
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冷たい雨が降る日には高知大学協働学部のみんなに、楮を運んでもらえました。
今年もやっぱり、大勢の方々に助けられています。
田中先生の持って来た「太枝伐りハサミ」に元さんが「わし、自分の柚子の事もあるから買う!」言う。
珍しいことでしたが、元さんが刈り取った株は見事でした!
昨年から若山楮はなるべくこういう道具にシフトしてます。
鎌が一番良いのだろうが、鎌を使ったことが無い人も増えてますし、何よりも高齢になってくると
体力が無理になって来る。
さりとて「剪定鋸」はやっぱり嫌だし、不安だし、実際株に影響してる。

スパッと伐れる剪定ハサミの進化は目覚ましいです。
これで、お日様に向けて斜めに切れた今年。ほっとしてます。

さて、メンバーが案配良く揃わない間、ひたすら元さんと2人で準備。
今日は工房を「漉き場」から「蒸し剥ぎ場」にチェンジ。
ついこの間まではこんな感じで、漉いたり体験したり出来てたんですが。
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まるで、春完成したばかりの工房みたいです(笑)
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紙漉の道具を寄せるだけ寄せて、埃まみれになるので、ガードして。

今週半ばから、ここで最大10人が蒸し剥ぎからへぐりまでを2月一杯やります。
紙漉は完全にストップします。
紙漉にとって一番漉ける時期にストップ・・・・。
まあ、これも追々考えて行きますが、原料からやってると、本当に頭痛い問題。

紙干場も楮干場にチェンジ。
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この10年間、干場は体育会テントを設営してました。
イベントもやってるから・・。
だけど体育会テントって6人居ないと設営も撤去もできない。
これをどうしても辞めたかった私(笑)
脳味噌飛び出す程考えたコレをどう説明しても「テント建てないかんやろ〜」のスタッフに。。
本日設置してみせて、どう?
「おお、これはええ案配じゃな?雨の時は?」まあ次々出ますけど(笑)
そこなんよね・・予算尽きたから考えないとねって誤摩化した。
本当はクルクルと巻き取り式の屋根が出るはずだったのよ(笑)
ま、ええわ。

一番の不安の甑の修繕もクリアーして、釜も洗ってスタンバイしました。
ツイン甑の仕事ぶりはいかに?

2年前設計の段階で、脳味噌空っぽになるか?と思うくらい考えて。
次いで、設計してくれる人、現場で工事してくれる人に、張り付いて説明しまくり。
それでも完璧にはならず、その後の予算ない中で「使える」物にしてきたら1年終ってた。

薄い1枚の紙を仕上げるのに、どんだけの道具が居るのか?
進化してる道具も使えば、ローテクはどうしてもあるし、人が興味を持ってくれて参加してもらうには
どうしたら良いのか?さりとてボランティア頼みでは潰れるし。
例年なら、慣れて来てる作業だから刈り取り含めて1週間で蒸し剥ぎに入れた。
やっぱり想定内。2週間かかってます。
動線が全然変わるので、想像力も必要です。

工房を構えた佐賀橘川の区長さんでもある、元さん。
一緒に10年走って来たけど、彼無しでは若山楮は続かなかったです。
明日から元さんの大好きな(笑)玉切り!
私のお父ちゃん。
張り切って行こうなあ!
posted by ハレハレ本舗 at 19:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 楮栽培復活事業

2018年01月07日

若山楮収穫開始。

若山楮の収穫作業始まりました。
昨日は雨のあとで、暖かく霜も降りておらずの、自生地の楮畑から。
ここは10年前はジャングルで、大木になってる楮が生えてた所。
なかなか楮を植えるというとジャングルになってる耕作放棄地でも貸してもらえなかった。
「1度植えたら元に戻せない」というのが理由です。
楮、桑は一度植えたら繁殖が強く、元の田畑に戻せないというのは今の80代から上の人には根強く残ってます
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さりとて、「元」の田畑に戻す事はもう不可能なんだけど
「土地」に対する想いは強い。
しかも、重機や便利な今の時代と違って、鎌や鍬や牛、馬農耕だったのが記憶に新しい。
そもそも、楮は山の裾野と田畑の境界線の作物。

耕作放棄地になった田畑に植えるという発想がないです。
日当りの良い平地は食べる物を作る場所。
楮はどちらかというと林業が盛んだった時代の物。
桑はちょっと違いますがね。

のどかにのんびりやれた昨日とはうって違った今朝は霜!
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楮凍ってますねん。

耕作放棄地ジャングルを開墾して移植最初失敗して(笑)の5年目の畑。

今日は8人での刈り取り。
夕方にはあらかた終了。


明日雨予報なので、畑へそのまま置いて来た。
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9年目の楮の株に・・・・・
なめこもどきの、きのこ!!

きのこ・・・まずい。

イノシシ、鹿、ふくらすずめの毛虫、ネナシカズラという天敵に翻弄されながらの1年間。

何が良くて何があかんのか?

段々の田んぼの状況にも翻弄されてるし・・・
これで台風なんかゴメンです。


今日、ずっと一緒だったおばちゃんが「七草粥だよ〜」と繁茂してる芹に「おいよ〜芹があるっ」って
嬉しそうに採ってた。
いやもう芹なんか当たり前だし、ノビルも仰山。
ほなら・・・。
「イノシシ入ってるで!!」
水溜まりにのたくった後があるで〜!
1年間鉄柵補強しまくった番頭焦りました。
何処から入ったのか?


結局・・・
近所のおばちゃんが、やっぱり芹採りに来た足跡だった・・・・。
「でかいイノシがのたくった」は、おばちゃんの足跡って判って大笑い。
この楮畑には芹あるって判ってたというのがツボ。
自分の田んぼにも芹だらけ。
楮畑には山菜も共生してる。
意外と無いらしいのね、芹や山菜。
この楮畑にはクレソンあるしワイルドライスも順調に育ってる。


さて、2日目終って明日は雨予報だけど、ハイテンションの親分。
明日、親分の号令待ちとなりました。
若山楮は他に比べるとまだまだ平均年齢若いんだけど。
若いというのは、仕事師なお父ちゃんからみたら、全然甘いのであります。
でも、お父ちゃん、今日かなりしんどそうだった。。。
皆、お父ちゃんの明日の指令待ちとなりました。
これとっても大事なんですね。
皆、疲れてるけど「待つ体制」
リスペクトなんですね。
段取り私はまだまだ甘いわ。

posted by ハレハレ本舗 at 20:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 楮栽培復活事業

2018年01月03日

明けましておめでとうございます

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元旦から作業してます。
今年程年末年始感ないのも久し振り。

工房の周辺は高速道路の追い込みでダンプの往来が激しい。
この年末年始だけ静かな数日。

日頃通勤で一緒の長太。
この数日は、工房周辺でまったりと過ごせました。
長太が穏やかなれば、私もホッとします。

テンパりっぱなしの昨年からですが・・・
いよいよもっとスタンスを長く見ないといかんな、収穫に追いまくられてるばかりではいかんなと。

そして、やっぱりもっと自分を大事にしたい今年です。

ご飯に付き合ってるうちに、うたた寝しちゃった長太
なんとも、ホノボノです。
マイペースを大事に、今年も始まりました。
posted by ハレハレ本舗 at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記