ハレハレで七十二候暦を制作してるので、季節に相当する言葉を書いてると色々と思う事があります。
特に農作物の収穫などは、この高知西南に来てから同じ巡りの年はなく、少しづつ「ずれてる」なと感じてた。
「虹かくれて見えず」という候を書いたのは確か4年前。
11月終わり頃の候。
昔は確かに冬に虹は見なかったんだけど・・・。
去年も見た気がしたし・・
今年は先日レレインボーくっきり。既に12月に3回位見てます。
つまり・・・12月は冬ではなくて晩秋の気候になってる。
種を蒔いて作る作物ではない楮の場合、この「ずれ」には正しく育つ。
くわえて、寒くなってなんぼの収穫作業なので、人の頑張りがあっても天候があかんなってきてる。
12月に虹出ちゃってるよ、もう無理だな。って早朝の虹を呆然と見ました。
川の状態もあろうことか、かなりの出水だし。

雪がちらつく位がええんだけど、汗だくでブヨと戦うという・・・。
コレ見た人が「こんな・・若山楮は狂気の沙汰なことやってる」言いましたらしいが・・・
私的には「泳げるんじゃないか?これまずいんじゃないか?」と思った今年です。
ヒートテックなんか着た日にゃ汗だくです。
12月イコール冬イコール、インフルとか・・・まだ時候的には晩秋ですよ。
もう少し、刷り込み捨てて風などを感じてみて下さいよ。
マフラー要らんですよ(笑)
皆が頑張ってへぐった白皮も乾燥に四苦八苦してます。
北風が吹かない。
あろうことか・・・南風の嵐が吹いて前代未聞の状況。
つまり・・・・。
旧暦や農事暦的には現代の12月は、11月前半なので、ひと月程遅れてる。
これは異常気象でもなんでもなく・・・。
旧暦や農事暦的には既に1ヶ月ずれてるんで、問題はない。
ところが西暦の暦に則って暮らしてる私達人間は12月は冬だろうという「ずれ」なんであります。
12月は秋ですねと。それでなんの問題も実はないんだと思う。
北風を受けて冬の短いけど強い陽射しを得れば、いとも簡単に美しい楮が仕上がる。

長い長い工程のどこを切り取っても美しいねえと思えることを「仕事」と思ってる若山楮のみんな。
へぐり作業で手に豆ができても、仕上げるのはお天道さんだということを知りつつある、みんな。
自分達が「作ってる」んだけど出来うること精一杯やってるんだけど
最期の最期はお天道さんだということを理解し始めてる今年。
ところが人の都合を優先すると絶対失敗が出る。
どこまで行っても人はお天道さんに沿うしかないの。
南風の嵐で学びました。
それでええんです。
人がシフトすればええこと。
来年からは1月半ばに全てを移動します。
9年かけて作って来た段取りは、どうなってくかなって思います。
10年目にしてリセットなるけど、9年で得た関係性は更に強くなると思うし
まさか、ここまで皆がそうとは知らず、自然の摂理に動く様になるとは思ってもみなかった。
人が植物にあわせて動いて行かなきゃあかんと、やっと判ってくれたです。
異常気象でもなんでもなくて旧暦的には実に正しいことなんですね。
そうやって、仕事の流れが各自緩やかに動いていくのが嬉しい。
健やかなんです。