2017年04月02日
新工房竃試運転
本日若山楮和紙工房の新しい竃に火を入れました。
道具をまだ運び込んでなくて、あれ〜あれは何処?!みたいなバタバタながら。。。
竃が無事使えるか?がやってみないと判らない。
これが無事でないと全てはオジャンとさえ思ってたので、しかも楮も三椏も蒸し剥ぎするには既に時期を過ぎてる
無理難題を承知の上でやらせてもらった。
4ヶ月前にはいつもの場所で大掛かりにやってたのを番頭と二人で。
可哀想に桶の上に被せるのも建築シート。
大所帯で大掛かりでイベントにまでして走り続けた若山楮蒸し剥ぎ。
それは、ひとえに金ないでもあった。
集落活動センターということで、泣いても笑っても今後こんなチャンスはない。
だけど、若山楮は儲からないし、今の時代はどんどん楮農家さんが高齢化して辞めて行く時代。
和紙の存在意義も本当にエッジを歩いてるのに。
うまく言えない。
関わってる大勢の色んな人がここまで創ってしまったとも言える「紙を創る工房」
今刈り取れるのは、そこらにのさばってる2年とか5年とかの楮。
固いし、整枝するの半端ない。
それを昼過ぎから突っ込んで4時間。
「蒸せてるかなあ、どうかなあ」と片手でウインチでカラカラと桶を上げる。
いつもなら「桶あげるでえ!男達来い!」と叫ばなくてはいかんかった。
まるで煮物の鍋の蓋を開けるみたいに桶を上げて。。。
夕方「蒸せてるかな?」と楮を抜いてみて。
まず私が剥ぐ。
次いで番頭にも1本。
まるで料理の味見と同じですねん。
「うわお!剥げます!ばっちりですよ〜!」と夕日に向かって剥いだ2本の皮。
「若山楮工房の最初の2本だああ!」
試運転無事完了しました!
お披露目とか餅投げとかは、これから協議して決めて告知します。
ここまでのあらゆる寸法や動線や、ひいてはここで何ができるのか?自分はどうしたのだ?という諸々。
これらが一気に吹き飛びまして、竃の前にへばりついて火力強くて。。。
睫毛と前髪と眉毛が焦げましたが、頭の中にスペースが生まれ、持ち前のチカラがごこからともなく沸いて来た。
数日前は正直もうダメかなって訳も無く思ってたのが嘘のようです。
明日明後日、剥いでます。
もう中毒ですね、蒸し剥ぎ。
やはり紙を漉くことの始まりの始まりはここにあり。
左官屋の棟梁は「まだ改善の余地あり」と今日判断して明日また来てくれます。
メンバーの元さんも「改良の余地あり」と午前中付き合って帰られました。
井上鉄工の薪ストーブもこの2日火入れしました。
煙突から煙の出る姿は出来上がった建物が生き始めてる感じ。
ストーブひとつ取っても焚き始めたら、薪の事考え始めるし楽しいこと満載。
工房が生き生きと動く始めることにワクワクしてくる。
実際この2年近くかかってるので、ワクワク感死滅してるんではないか?と不安だったけど。
そんな不安は吹き飛んだです。
改善、大事です。それこそが息を吹き込む事なんだと思う。
みんなの本領発揮です。
100%完璧なんか無理ですし、そうやって愛着持ってもらえたら有り難いです。
自分的には、こんな苦手な事ここまでやれてもう充分ですわ。
やり切ったんで次行きます。
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