2014年04月08日
同じ楮でも・・・。
一昨年、若山楮に少々難ありの原料が出て、どうしたものか?と・・・。
それを日頃沢山漉いておられる、いの町の友人の紙漉きさんに頼んで若山楮の感触をアンケートさせて頂きました。
「難あるので、そこを承知して下さいね」と。
日頃、輸入原料も使われてるし、いろんな産地の楮も漉いておられるので、心強いお二方。
昨日、届きました。
丁度漉いていて濡れた手を拭くのも、もどかしく・・・。
現れた紙。
8匁くらいの版画用紙に仕立てられていました。
うっとり〜です。
紙漉なのに、人様の漉いた紙にうっとり〜とする紙フェチでございます(笑)
もうこれでもか?というしつこい内容のアンケートに、とてもとても細かく御答え下さり、アドヴァイスまで。
若山楮栽培には此処2年間スタッフとして兄弟弟子がいたものの、他には和紙の話が出来る人が居らず・・・
いつもいつも孤独なのです、私。
時折、四万十町十和の紙漉さんところへ行っては日頃の溜まってるのを話してきます。
いつもすんません・・機関銃射撃で(笑)
だから、もう一枚の紙になるまでの事細かく書かれた内容に「うんだ!!うんだあ!」とか「そうじゃ〜そうじゃ〜!」とか
声に出して頷いてしまいました。
日頃漉いてる者にしか判らない話です。そういうやり取りができない土佐和紙の中心地から遠く離れた陸の孤島で一人だけの私(笑)
高知は楮の宝庫であり日本中の和紙を支える原料の産地です。
5種あると言われてる品種の多さ。。。
ここ数年、やってきて、東西に長く、平地が少なく、高低差のある土地に応じた品種があること。
それらが、まあ同じ様なもんだろうと思ってたのが・・・
きちんと品種を特定してそれだけで漉いてみると全然違うことが徐々に判ってきてます。
調べようとして調べてるというより、それぞれの場所で楮を栽培しながら漉いてるという以前なら変わり種の紙漉が判って来た事を話に出してるだけとも言えます。
それぞれの特徴が際立ってます。うまく言えないけど・・違う。
御陰さまで若山楮を使いやすい、漉きやすいとのことでした。
お二人の漉いて下さった紙は厚さも全く違うのですが・・・・
やはり人柄が出てくるもんなんだなあと感心してしまいました。
上手く言えないけど同じ原料でも全く違う顔になります。
今、自分も昨年の若山楮を漉き上げて、お二人と同じそれぞれの厚さの紙が手元にあるのですが・・・
上手下手はさておいて(私下手です、お二人のは本当に美しい)三者三様の表情です。
これは、漉く土地の水との関係にも依ると思います。
いの町は仁淀川系水。
対して若山楮はあえて言うなら四万十川系水と言う所でしょうか?確かに四万十川源流のある四万十町辺から自生してます。
西の限界は土佐清水と上は西土佐になりそうです。
何よりも良い原料です。続けて下さいとありました。
よっしゃー!です。
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