全国をお騒がせしてます、高知から。
毎度のことながら長いし写真は雨作業につき、ないです。
あちこちで孤軍奮闘してる紙漉さんや、栽培に従事してる方に向けて書きます。
昨年は雨無しの夏で猛暑記録全国一を飾った高知。
今年は真逆の降水量トップで大変なことになってる高知市内です。
高速も電車も停まったり、床上浸水も沢山出てて、ほんとに大変です。
今の所西南のこっちは無事ですが。。。台風11号来てます。だいたいが「11」ってのがやばいです。
ずっと逸れて「なんやったあ」と気が緩んでるのでありますが。。
今回はちょっとね、さすがにちょっとやばいかもと思ってます。
大体がず〜〜〜〜っと断続的に降っており、川の水位も下がる暇もなく、来るし。
家の中雨漏りするし、キノコ生えて来るし。
当然洗濯なんか乾く暇もないです。
作業着、底つきました。
一日に雨の中4時間くらい草刈り続いてて、最低でも上下2組が雑巾のようになります。
お高いスポーツウエアは流石に乾くのも早く、土砂降り作業でも優秀ですが、ワークエイのはあかん(笑)
やっぱりパタゴニアで作業に早くしたいっ!
今日は生乾きのズボンとシャツで。
どのみち、作業が始まれば、土砂降りでズッポリ濡れるから、乾いてる必要もないとも言える(笑)
長靴の中も池になるので、裸足の方がええんちゃうか?と思ったり。
今日は降り方が「優しかった」なあ、あはは。
救われてるのは3年まえの「カンカンの陽射しで毎日スコール:という此処はハワイか?バリか?の熱帯ではないことです。まあ涼しい、なんとか呼吸できる範疇に収まってる。
台風対策として今回はやっぱりやるか?の強風対策。
夜、楮の株を縛り上げる紐をせっせと切ってるのですが、、、
最重要ポイントがはっきりしてきました。
小学校がお世話してくれてる所だけ、高い畝立てしてしまった畑なのです。
株からあちこちへ芽が出ないので、在る意味やりよい。
草刈りはすご〜くやりにくい(笑)平面じゃなく3次元だと3倍時間かかります。
で、、、今日やってた所は己生えの6年目。
あちこちに幼い芽も出て来るのだけど、表土近くを縦横に伸び伸びと根を張り巡らしています。
ここは前回の嵐では折れたの1本もないのです。
折れたのは全部、小学校の畑。
一見すると株立ちも大きく健康に見えるけど、高い畝の上に育ってると、根っこがそんなに張れないのではないかと見ました。
なので、ここだけでも台風の進路見て明後日判断して縛り上げる。
黒ビニールマルチも同様のことが言えるのではないかなあと思ったことでした。
自然農をちょっとだけかじった自分は高畝の無意味さを知ってるし
草を根っこから引く抜く弊害も判ってるつもりだし
さりとて、何ヶ月も入らない畑だと草が大きくなり過ぎて、それを刈り倒して
畑に散乱させると(特に茅とか)分解が遅くて蒸れてカビを発生させる。
昔ハレハレの畑は横着して年に2回しか草刈りしなかった。
大草になったのを刈って、すぐに台風が来て蒸れによるカビが大発生したことがあります。
当時の相棒が「台風から守るから草は刈らない方が良い」というへ理屈。惨敗です。
しんどいけど、一ヶ月に一度のさっぱり草刈りは必要。
すれば刈られた草は早く分解して肥料になるし
何よりも刈る人間が楽で時間短縮になります。
逆に言うとやることはそれだけ!なんですね。他にやること無い。
まあ、草刈り機あっての作業です。これを昔の人は手鎌でやってたんだから。。
夏はこっちもばてて無理だけど
刈った草の中に良い蓬とか山菜の頃は肝心の楮よりイタドリ、ワラビ、ゼンマイ採りしてます。かな〜り採るので、繁殖も限られた来た(笑)
他にも、今全盛の葛なんかも本当なら根元から長いまま採って干しておけば
良いロープになります。
昔の人はそうやって使える「草」を採りながら結果的に楮を育ててたんだと思う。
昔はもっと台風銀座だった高知が和紙原料の全国トップだったことは。。。
「やり過ぎない」やり方だったからじゃないかなと思い始めています。
昭和20年頃の資料には「台風前に縛り上げる」図なんかもあるけど
品種を見ると・・・赤楮のひとつ(幡多はこれ)は図が無いのです。他の品種はあるのですが株立ちの姿が全然違います。そして地域も条件も違う。
違うのに、「楮」だからといっしょくたにして考えてやることは無駄だと思うこの頃。
若山楮はそういう詳しい資料も全く残ってなく、今自分がやってることが「資料」になっていくのなら
「人がどれだけ手を入れたか?」ではなく自生してる楮を見て観察してそれを取り込むことが大事と。
赤楮のもう一つが稀にこっちにも居ますが、木というより草に近い。
成長も早く一気に伸びるけど・・・弱そうです
しなやかさ通り越してヒョロっぽい。わはは。
台風と植生ってのを調べたくなってるなあ。
足摺と室戸はもしかしたら同じ楮かもしれん。(笑)
奥まってる中央部の楮はこのヒョロっぽい子がメイン。
幡多の子は出た側からイッチョマエの木みたいになります。そしてしなやか。
株から出る枝を6月に良いのだけ残して刈り取る剪定を今年辞めてますが
すご〜〜〜〜イ!
脇から芽が出ません!出ても少ない。
昨年まではイタチごっこだった発狂寸前のわき芽取りでした。
太くすることに全身全霊かけた(笑)すれば渇水で虫が出た、次々問題発生。
今年はな〜んも今の所無くて健やかそのもの。
剪定しないから細いかと思えば、力のある株は結構太くなっています。
まあ、台風後に蒸れが来なくてカビが出ないとなるまで安心はできませんが。
「やりすぎる」くらい、余計なことをやる、人間も疲れる様なやり方は
理に叶っていない。昨年は雨無しだったこともあって、色々あったんですが
それは天候のせいと言うよりも
ナーバスな来ても居ない「問題」を心配するバイブレーションを携えて畑に入れば引き寄せちゃいます。
植物は思ってるより、そういうことにすんごく敏感です。これも自然農をやる際にとても大事なこと。
自分と植物を信頼して決めたら、あとは流れに任せて互いにやることを全うするだけ。迷ったり疑ったり非難してはいけないと思う。互いの信頼が全てだなあと思う。
今日の畑は人里のない、野生の王国みたいな場所なんですが(笑)
一ヶ月ぶりに見て「おお〜元気じゃ〜ん!さすがだねえ!!」と声に出してしまいました。
こゝろなしか「そう?そう?やっぱりね!大丈夫だよ〜」と返事が聞こえた気がします。