2017年04月02日

新工房竃試運転

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本日若山楮和紙工房の新しい竃に火を入れました。
道具をまだ運び込んでなくて、あれ〜あれは何処?!みたいなバタバタながら。。。
竃が無事使えるか?がやってみないと判らない。
これが無事でないと全てはオジャンとさえ思ってたので、しかも楮も三椏も蒸し剥ぎするには既に時期を過ぎてる
無理難題を承知の上でやらせてもらった。

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4ヶ月前にはいつもの場所で大掛かりにやってたのを番頭と二人で。
可哀想に桶の上に被せるのも建築シート。

大所帯で大掛かりでイベントにまでして走り続けた若山楮蒸し剥ぎ。
それは、ひとえに金ないでもあった。
集落活動センターということで、泣いても笑っても今後こんなチャンスはない。
だけど、若山楮は儲からないし、今の時代はどんどん楮農家さんが高齢化して辞めて行く時代。
和紙の存在意義も本当にエッジを歩いてるのに。

うまく言えない。
関わってる大勢の色んな人がここまで創ってしまったとも言える「紙を創る工房」

今刈り取れるのは、そこらにのさばってる2年とか5年とかの楮。
固いし、整枝するの半端ない。
それを昼過ぎから突っ込んで4時間。
「蒸せてるかなあ、どうかなあ」と片手でウインチでカラカラと桶を上げる。
いつもなら「桶あげるでえ!男達来い!」と叫ばなくてはいかんかった。
まるで煮物の鍋の蓋を開けるみたいに桶を上げて。。。

夕方「蒸せてるかな?」と楮を抜いてみて。
まず私が剥ぐ。
次いで番頭にも1本。
まるで料理の味見と同じですねん。

「うわお!剥げます!ばっちりですよ〜!」と夕日に向かって剥いだ2本の皮。
「若山楮工房の最初の2本だああ!」

試運転無事完了しました!
お披露目とか餅投げとかは、これから協議して決めて告知します。
ここまでのあらゆる寸法や動線や、ひいてはここで何ができるのか?自分はどうしたのだ?という諸々。
これらが一気に吹き飛びまして、竃の前にへばりついて火力強くて。。。
睫毛と前髪と眉毛が焦げましたが、頭の中にスペースが生まれ、持ち前のチカラがごこからともなく沸いて来た。
数日前は正直もうダメかなって訳も無く思ってたのが嘘のようです。

明日明後日、剥いでます。
もう中毒ですね、蒸し剥ぎ。
やはり紙を漉くことの始まりの始まりはここにあり。
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左官屋の棟梁は「まだ改善の余地あり」と今日判断して明日また来てくれます。
メンバーの元さんも「改良の余地あり」と午前中付き合って帰られました。
井上鉄工の薪ストーブもこの2日火入れしました。
煙突から煙の出る姿は出来上がった建物が生き始めてる感じ。
ストーブひとつ取っても焚き始めたら、薪の事考え始めるし楽しいこと満載。
工房が生き生きと動く始めることにワクワクしてくる。
実際この2年近くかかってるので、ワクワク感死滅してるんではないか?と不安だったけど。
そんな不安は吹き飛んだです。

改善、大事です。それこそが息を吹き込む事なんだと思う。
みんなの本領発揮です。
100%完璧なんか無理ですし、そうやって愛着持ってもらえたら有り難いです。
自分的には、こんな苦手な事ここまでやれてもう充分ですわ。
やり切ったんで次行きます。
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2017年03月20日

井上鉄工の仕事

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高知県西南地方。
足摺まで1時間。
来た事が無い人はトロピカルな南国のイメージだと思う。
ところがどっこい、国道からちょい入れば雪こそ年に数回しか降らないけど早朝はがっつり霜。
海、国道、数歩も歩けば山という環境です。
寒暖差がとても大きくて、だからこその園芸県。
と、言い訳長くなりましたが、今回の工房の暖を考えたわけです。
工房での竃は全部薪を使うから、その流れで暖房も薪でやりたいし、この工房の周辺は「伐らないとあかん」
樹だらけだし。
ガソリンスタンドへはどっちに走っても片道15分。
高齢者集団なんで灯油代半端ない。
あ、長くなりました。

念願の四万十町の「井上ストーブ」入りました。
お父さんと息子さんで搬入設置。
しながら色々話せました。
「薪ストーブは楽しいし、えんやけど、薪の調達というハードルでなかなか伸びしろ拡がらない」とお父さん。
うん、すごくすごく判る。
薪がなかったらタダの鉄の箱。
そもそも「薪ストーブ」という発想は南国高知にはない。
海から3`の築50年の家の床めくったら「囲炉裏」跡が出て来た。
「まあ、寒い言うても皆家にじっとしてないから、夜に3時間程焚くって感じよね」
あ〜鋭いねえ。
しかし、若山楮は2ヶ月がっつり一日中です。
「薪入れる人決めておかないと入れ過ぎて大変よ」というアドバイスも蒸し剥ぎの竃で経験済み。
だからガラス窓にしてもらった。
決しておしゃれを目指した訳ではなくて、ストーブの中を見える様にしないと危ないという事。

今は伽藍堂です。
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これから順次紙漉の道具が入れば空間は全く変わるけど。。。
広い工房の中に鎮座してるストーブの存在感。
自分達が快適に暖かく仕事するには・・・薪が必要。。。。ならば伐って来よう。。
結果周辺の山の姿が変わって来るはず。
そういう意識が過疎問題には大事だと思うよ、って私は思ってる。

無理難題をお願いした釜の蓋。
「鉄ってのは錆びるんだ!」

錆び止め塗るけど錆びるよといわれた。
鉄錆御法度って言われる紙の仕込みなんだけど。。。
ステンレスなんか無かった時代どうしてたの?って思う。

私があーでもない、こーでもないって言うと。。
「重たいよ?かなり重たくなるよ?」ってお父さん。
「でも、今使ってるのは全然ダメなんよ、それに立ち位置が全く違うから持てる!」
で、来たのがコレ。
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取手のバランスが最高。色も黒しか想像してなかったら、こんな微妙な心憎い色!
持てるか?と心配そうだったが、がっつり持てた。
壁がない竃なので吸い付く様な蓋に惚れ惚れ。

頑丈、機能、これは当然だけど。。。
センスだよなあ。。。

ということで現場は終了してますが、予算無くての建具のニス塗りを黒潮町応援しんさんの手借りて続行中。
建具にニス塗りしながら「この大きなガラス建具の掃除やらないとねえ」と溜め息。
工房内、外、この出来立てをどこまで維持出来るかは掃除に係ってる!!
だからニスが1滴、桟に落ちても拭き取る。
後々の掃除の事考えて。
先週までは作業の動線のことで頭パンクする程でしたが。。。
こうやってニス塗りすることで、「日々」の何気ないことにまで頭が行く様に。
あとひと息です。

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2017年03月16日

工房建設ラストスパート

3日ぶりなんですが。。。足場が外されていました。
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道路側。
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川側。
建具が入りました。
トタンの屋根、壁面も悩んで相談しいしい決めた色。良いです。
色はほんとに大事で大きな壁面になるほど大事だなと今回。
中から見るとこんなん。
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入り口です。
木のドア。

年間で一番寒い時期に根を詰めた作業を平均年齢75歳がやります。
そこへ、若い人達も参加するし一日中ここでがっつりやります。
雨風凌げれば良い・・・・のかもしれない。
だけど少しでも心地よい場所なら人手の無さも「あそこで仕事するのは気持ちええよ」と噂になってほしい。
人が集まりたくなる場所にしないとって思った。
誰だって農具置き場みたいな倉庫でやりたくない。
しかも低賃金だし(笑)
誰だって気持ちよいほうがいい。
金無し、若者なし、地域に関心無しの無い無い尽くしに、「これから」の拠点を創るなら。。
デザイン、とても大事だと思うのです。
凄〜く大事だよ。若い人達に過疎へ来てもらいたいならデザインはとても大事!きっぱり!
頑張ったんだけどね〜それでも今回随分と割愛になりました(笑)
ほんとに土台だけって感じだけど、ここから始めれば良い。

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左官トリオ頑張りました。ほんとにありがとう。
前回予算が尽きて煙突が買えず、苦労したのを覚えてて、立派な煙突つきました。
今だから言えるのですが。。。煙突の足元から炎が上がったもんね、一発目(笑)
何事も「最初」は完全じゃない。
いや永久に完全てないんだと思う。

そして今日嬉しい報告!
無事山から水が流れましたよ!と。
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ああ、どっとどっとチカラ抜けました。
井戸水生活はポンプアップだからスイッチ押せばジャーと出る。
そんな生活24年。
まあ、蛇口ひねれば出る的な暮らしです。
それが高い所から水を高低差だけで引っ張って来ることへの不安はとてもあった。
そんなこと自分がやるの初めてだからねえ。
メンテナンスも、男友達のブログとか見てるとかなり腰が引いてた。
真冬に詰まった取水口へ行く為に川を胸まで浸かって渡る。。。いや私絶対出来ない。
延々と道なんかない山を何`も上がるとか。。
実際この工房の上で水採ってる人は10`上!年に数回行くよ〜とか。。
上等な水は欲しいが、できないことはできないという矛盾をワアワア言うてる私見て。。。
見事メンテ最低限を架設してくれました。
日頃から「欲が深すぎるんじゃ、身の丈にあったことせい」って言われてる。
だからね、今回は「山の中行けません〜」という身の丈にあったことを言ったんだ(笑)
それで「やれませんね〜」なら諦めたかもしれないけど。。
まあ相当に諦める気なかったからねえ私。
一番頑張ったことはこの黒パイプを通ってくる山水のこと言い続けたことかもしれない。
勿論井戸水は良いです。
夏はキンキンに冷たくて冬はお湯みたい。
冬の紙漉き楽でした。
「山水は冬は半端無く冷たいぞ!」と今から脅されております。

無理難題を受けて頑張って下さった担当の方々。
いやもう本当に無理ばかり言いました、ごめんなさい。
でも、ありがとうございます。
必ずや、これで良かったという結果出して行きます。
実は完成してからが大変なんだわ(笑)
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2017年03月08日

山水

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今日行けば壁の断熱材が入り、かなり進んでました。
左官屋トリオはお休みで、電気工事、外壁工事、大工さん達がワサワサ。
設計士の今西君も来てて、細かい色々を決める。
例えば、照明の位置、水のバルブの位置、本当に色々。
設計の段階でかなり決めたつもりで、あとはお任せ〜ってなるのかと思えば。。。
バルブの高さひとつとっても最終確認で微妙に変わって来る。
照明を決めるのもカタログ片手に変更が出る。
極力夜は仕事しない方向だけど、なんせ年配者が多く、手元大事な細かい仕事。
紙漉もそうなんだけど、蛍光灯はダメなんです。
自然とは言え白い楮。
反射してしまってやりにくい。
今の工房は西向きに漉き舟で、太陽が回るので光が一日で大幅に変わってしまう。
だから北向きに漉き舟、天窓からの採光。
そんなこんなを説明しつつ、自然光ってなんだろうねえ、どこが違うんだろうねえという話にもなったり。
普通の家なら「見た目」とか「暖かい感じ、クールな感じ」という印象で選ぶのかもしれない。
だが、ここは作業場。
しかも年寄りばかり。
仕事ができればそれで良い!では済まない、体験というハードルがあり、あまりにも殺風景なのはヨロシクない
縦横無尽な発想とネットワークが生まれて欲しいから、仕事が終ったあとも楽しめる空間に。
小ちゃい箱ではみ出しそうだけど(笑)

これはどうしますか?色どうしましょう?とか八方から言われて少し有頂天になってしまった。
ああ、自分の家を建ててもらうってこういうことなんかあと。
疑似体験させて頂いてます。

さて大工のみんなが現場に居ないなあと。。。

今回みなさんがあまりやったことのない工程に「山から水を引っ張って来る」というのがあります。
若い棟梁さんは、予め決まってた事や指示が出てる事でも、あれ?これはこーした方が良いんじゃない?と
提案してくれるし、聞いてくれるし、先回りして最良の選択もしてくれる。
「タンクの据え付け位置」決めましょうと山へ。
まず有り難かったのは私が考えてたのは黄色いタンク。
ほなら「水垢とか考えると黒が良いって聞いたので黒買って有ります」と。
ただし熱湯になるかものと言うけど、どの道黒パイプの中の水は熱湯になるからね、一瞬。
これは井戸水だって同じだから〜と言うと「良かった」って。
で、取水口へ遡ると大工さん達居った!
このエリアはとにかく水が豊か・・過ぎるのでバイパス工事の際に山を削ったためにあちこちに頑強な治水工事がなされてる。
勿論コンクリの護岸工事やトンネル。
水を取るのはそういうことがない上の自然で、かつて下の集落を賄ってた川から。
だけど、少し下から黒パイプは工事のおかげで護岸やトンネルに伝う事ができます。
メンテナンスを考えると道亡き山の中や蛇行する川を延々と行くのは私には無理で、このラインを。
大工さん達は真っ暗なトンネルでパイプを固定する作業してました。
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これで棟梁が心配する「大水が出た時のパイプの暴れ」は最小限に食い止められるはず。
「こんなこと仕事でやったことないよねえ、ごめんねえ」と言うと笑ってた。
だけど今回色々情報を集めたらしいのよね、ありがとう!って思う。

薪ストーブがあり、薪はこの分だと5年分はあり、枯れたことが絶対ない川からの水があり、大きな竃がある。
山の中の紙の作業場は、ライフラインを全て足元から供給してるという安心感。
いずれは小水力でちょっとしか使わない電気の発電もできると思うし。
いつになるやらわからないけど、耕作放棄地はたんまりだから、米や野菜の自給も充分可能性はある。

やっぱり写真少なくてごめんなさい。
見てるだけでお腹いっぱい。
posted by ハレハレ本舗 at 19:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 若山楮工房@黒潮町

2017年03月04日

屋根葺きが始まりました

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まあ、倉庫みたいなもんだよ。と思ってた私。
先日行けば屋根が始まっています。
見ると、熱をある程度遮断するようになってました。
農機具を入れて置く倉庫とは違う事が段々判って来ました(笑)
ここは倉庫ではなく「工房」で、体験もやるとなると一年中稼働するから、真夏もあり得るのですね。
今の自分の作業場は壁は1枚の板ですが、屋根は昔の土の上に瓦ですから、夏でもひんやりです。
どんどん、どんどこ進んでます。
しかし、なんせ職人さん達やったことのないハードルが多く。
薪作業に行けば次々と質問が来ます。
これが面白いのですね。
良い仕事される人は素人の無茶苦茶な考えを笑顔で聞いてくれると判ってきました。
決して眉間に皺も寄せず、穏やかな口調であります。
私には絶対無理な分野ですね(笑)
なので、安心して無茶苦茶言ってます。
物作りの大事なポイントに「お客様の言葉を聞く」ということは判ってたけど、穏やかに接するということなんだなあ・・・。
来週は最大の難関の山の水を引くということが始まります。

左官屋トリオが復活して3人で再開。
タイル屋さんは水槽を仕上げております。
雪もなく、楮を拡げるだけの川幅もないので、水槽で晒すのでタイルは白。
「目地は黒が良かろう!」と言ってもらえて流石だなあ。
目地の汚れは覚悟してたから。
当たり前だけど、ちゃんと水栓が着いてるだけで小躍りしちゃいます。
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そして竃もいよいよ。
前回の若山楮竃第一号は制作が早く内部を見る暇がなかった。
修行でお世話になった親方が廃業されて釜が取り除かれて、生まれて初めて内部を見たのが8年前。
外から見ると四角い竃ですが、内部は全く違ってて、炎が釜の底を舐める様に動くように作られてました。
甑を貰った大豊の原始的な竃も炎が回る様に作られてて、左官屋棟梁は10年前に同行して感動してた。
第二号であります。
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このあと作業が続いてもう中は見えなくなります。
次に見る時はここが解体されるまでであります。
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最大の焚き口です。
膨大な薪割りをしてて思うのは・・・そんなに割ってられないっ!
かなり極太も突っ込まれる想定。
もちろん、細い薪とのセットで火力はキープしますが。。。
杉や檜ならかなり太くても問題ないです、ただし!丸太は蒸し剥ぎではNGですが。
これだけの焚き口であれば大丈夫。
そして鋳物の蓋なので曲がる事もない(笑)

そろそろ紙漉も再開せねばならず・・・。
まだ軽トラ10台分くらいの薪が残ってて・・・終らない。
昨日は無理矢理友人とこへ持って行って押し付けた(笑)
明日で目処立てたい所です。
40aに切って割ってある杉、檜の今は少し湿気ってるの欲しい人居ないかなあ。。
もうすっかり春めいて売れ残りですやん。
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2017年02月28日

棟上げ

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春近し。
だけども山の中の作業場現場は朝はやっぱり寒い。
田起こしした田んぼから蒸気があがり、林道へ行けば吐く息は白く川には霧が漂う。
なかなか建築現場が動かずでしたが、やっと本日棟上げ!!
聞けば、材の刻みは今時はコンピューターで機械がやるそうです、びっくり。
倉庫に近い代物なので、ボルトとかビス止めかなあって思ってたから、びっくり。
複雑な刻みの材が届き、あれよあれよと組み込まれていきました。
以前伝統工法での友人の家の棟上げ見たとき・・・。
職人さんは手にしてるのは木のハンマーと木のクサビのみ。
刻みやホゾを見ると「数ミリ違ってたら入らんやん!」の世界。
今時の電動工具殆ど使わないしで驚いたんだけど。。。
まさか、自分の棟上げもコレに近いとは思わなかったんで唖然。
木のハンマーとノミだけ。たまに丸鋸使ってるけど、今時のって「充電式」で更にびっくり。
「明日天気崩れそうなので今日一気に行きます」とお昼に言われて自分の段取りも変更。

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午後行けば骨組み完成してる。
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強度とデザインの両方を兼ねた天井部分。
彼に頼んで良かったなあとしみじみ思う。
紙仕事の道具達や動線では結構梁から吊るす物が多い。
なるべくシンプルに美しい頭上を心がけようと思った。

一方で左官屋トリオは水槽を仕上げ始めた。
来世は左官屋職人になりたいとすら思うので彼らの仕事は気になるのである。
だけどね、この漆喰とかを練る作業程大変なもんはない。
おんとし75歳の頭領。
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黒潮町で五右衛門風呂作れる職人さんは彼しか残ってない。
本当に建てられるのか私の家・・・なんだが。
とにかく、ホーローのピンクのバスタブ五右衛門風呂を作りたいとずっと言ってるので。。
「お前の風呂作るまでは生きてないと」って口癖になってる(笑)
昨日まで薪割りガンガンのげんさんも76歳。
親と同じようなみなさんをこき使ってる・・・・。

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たかが水槽、されど水槽。
24年間、でかいバケツとかトロ箱とか捨ててあった風呂桶でやってきた。
排水労力半端ない。
さりとて井戸水なので出しっ放しもNG.
山の水をチョロチョロと入れてオーバーフローさせれば「水換え」の腰に来る作業をクリアーできる。
そんなちょっとした話を頭領は覚えてて・・・。
「オーバーフローさせるなら水槽の淵は内側に」と今日タイル職人さんと微妙な作業。
楮を晒す為にタイルは白。
これで長年の「本晒し」ができるようになる。
暖かい時期のちり取りはこの水槽でやるので、足が入る形。

実際、目に見える形ができつつとなって・・・・。
妄想だった色々が目の前に現れて。。。


しっかり紙仕事しないと、これは罰があたるうう!
これは・・・これは・・・とんでもないことだああ!
昨日まで、ヤレ薪がどーしたこーしたと・・・今日だって最後の薪積みしながら。。。
やばいよ?いやほんと。
楮収穫作業場越えてるよ?

若山楮で漉いた紙漉の方が絶賛感動のお手紙を下さって注文も。
涙しながら読んだのです。10年間が報われた!
が・・ね。。。
いよいよ私も紙を本気で漉ける様になるんだねと。
そういう準備してたんだけどそういうことやってきてたはずなんだけど。
今日の水槽の「淵」の話で肝座ったです。
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2017年02月14日

若山楮工房@黒潮町日記

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だいぶ前にこの白菜を漬けたのだが・・・
塩をけちったんで、水の上がりが悪くて。何事もけちってたらダメだ。
けちとるといえば。。薪である。
一番寒い時期に突入してるので、考える事は薪!薪!
豪雪地帯や北海道の皆様ごめんなさい。海外でもかなり寒い国に住んでる友達ごめんなさい。
そんな南国だけど、薪ストーブ生活は冬の暮らしにかかせなくなってる。
薪の暮らしの良い所は自分の労働力を金勘定しなければ「タダ」に等しい。
灯油はお金もかかるけど、ここらのスタンドは8時には閉まる。
うっかり補給を忘れたら、つらいのなんの(過去に経験あり)
其の点薪は最後の1本まで備蓄がなくなることは・・しない。
どうしてもというときは、やったことないけど、近所の家は大概風呂用に備蓄してるので分けてもらえそうという安心感もあるのだ。

さて、若山楮の新しい工房は・・・・。
こっちへ来て苦節24年目にして憧れの四万十町の「井上鉄男」さんの薪ストーブを入れる事になってる。
24年前の相棒が初代の井上ストーブを買ったんだけど、狭い家なので焚いたら暑くてたまらんかった。
特注で天板をかなり厚い鉄にしてもらいそれで「お好み焼き」が食えるというオーダーだったが・・・。
結局宝の持ち腐れだと高知のチベットと私らが呼んでる東津野村の友人にあげたらしい。

鉄工所のお父さんが作るマニアックなストーブで当時から友人達の家にはいろんなスタイルのストーブがあった。
「いつか私も!」と思えども。。。
薪調達どーすんねん?で二の足を踏んでた。
ただでさえ、風呂も薪、紙の竃も薪。しかも収穫作業の蒸し剥ぎでは相当量の薪が必要で当時はチェーンソーは危ないと相棒から「触るな命令」が出てたし。
あるとき友人夫婦が居候中に裏山の雜木を壮大に伐ったまんまのを片付けて薪にしてくれた。
その年から「蒸し剥ぎ」は若山楮の竃でやるようになり、薪があまり気味に。
調子こいて時計型ストーブデビューを果たした(笑)
あれから8年経過。友人が作ってくれた大量の薪は薪ストーブ始めたら2年と持たなかった。
ブリキのストーブはゴミ焼却炉のごとく消費する。
井上ストーブ熱再燃と、高齢者集団の若山楮作業での灯油の消費が半端ない。
ならば、維持管理費も払えるかわからないからこの際・・井上ストーブだ!!
薪は人件費はお互い様システムで何とか出来そうな若山になってきてるし、薪割り機なども導入するから
薪生活愛好者チームで機械類もシェアーさせたいと・・・チカラの無い私は企んでるけど。。。


長くなりました。
今日最終の打ち合わせに行きました。
もういくら時間あっても足りないくらいの情報量。
おまけに一番大きなストーブが稼働中で、まるで温泉に入ってるかの様な遠赤外線効果。
そりゃ、輸入のウン十万もするストーブはええかもしれない。
息子さんが応対してくれたんですが「ここらならこれで充分だし、朝夕いや。。帰宅してからの4時間でしょ」と
雪に閉ざされる訳でもないから冬でも野良仕事するし、通勤するし。
そういう南国の生活リズムに合ってるという。
お父さんの鉄男さんのスタイル&考え方をしっかり受け継いで進化してるなあ!

で、オーブン付きのタイプを頼んでて、最後の打ち合わせ。
ここ、全部オーダーメイドしてくれるんです。無理難題聞いてくれる。
「やっぱり炎は見たい?ならガラス窓」とか「足の形をもう少し」とか。
炎は見た目だけじゃなくて、楮蒸しの竃の時もそうなんだけど内部が見えないとやたらとつっこみたがるおんちゃん達が居ますので(彼らは薪ストーブ見た事無いし)
「見える」大事さは癒しとかそんなんじゃなくて大所帯若山楮では必須です。
足に関しては設計してくれてる建築家さんの希望。
とにかく広くて天井が高い工房です、活躍してくれるなあきっと。
自分がブリキなれど薪ストーブ生活5年やって来て身に染みてる事も役に立った。
設置場所のこと。
どこを温めたいか?もっと問題なのは薪を運ぶ労力のこと。
あ〜あるある!雪の夜中に限って足りなくなって外から運ぶのよなあ。そういう話は延々と尽きない。

移住して来るIターンの口コミから拡がってる井上ストーブ。
値段もお手頃で益々人気です。
http://www.shimanto.tv/~inouetekkou/

震災以降ここらのホームセンターでも新潟の時計ストーブが当たり前に陳列される時代に。
自分の掘建て小屋はステンレスのガラス窓付きの長い時計型で行こうと思います。
ほぼ調理用です。
今も頂き物の無農薬野菜のトマト煮が載ってる。
冬はガス要らないです。
そこで。。。次があるんだけど。。。温水器情報も!
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2017年02月10日

若山楮工房@黒潮町其の二

工房の方にも床面になるコンクリが入りました。
左官仕事は生仕事一発だな。
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今日は雪。
現場どうなってるだろう?で行って来た。
竃の型枠を外して出た廃材で焚き火してた。。。寒波が来てて半端無く寒い。
型枠が外されて少し竃の姿が見えて来た。
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一方で水槽にコンクリを流し込み。
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北部は番頭の次に若い私だが、すでに中腰作業がキツい(笑)
他はもっと年齢が上なんで、普通は地面を掘った水槽だが、「机の高さ」にしてもらった。
左官屋のおんちゃんはすべからく「寸法」が気になる。
動線や作業する上での寸法というのは5a違うと全然違うと言う。
こういうことを細かく気にしてくれるのは私にしたら最高に嬉しい。
左官屋チームの一番若い人は本業はタイル屋さんだと今日判った。
そうです。タイル貼ります!ここで白皮を晒すからコンクリ打ちっぱなしより良い。
今日でひとまず左官チームは待機となり、明日から水や工房が始動です。

現場見てると飽きなくてついつい時間が過ぎてしまう。
昨春貰った薪作業を終えないとあかん今月!
地べたに山積みのまま1年近く過ぎちゃったのをこの間持ち帰り伐ったけど。。。
燃えない!(当たり前)
昨夏に積んだ方がまだマシかもと(先月末にトタンかけるまで雨ざらし)今日持って来た。
寒波で家の中めちゃ寒かったけど、こっちの薪で凌げそうです。
家はステンレスの時計型、つまりゴミ焼却炉に近いストーブ。
それでも今の所凌げてる。

こんだけ積んだら前の軽トラだと長い下り坂は滑る様に加速しちゃったもんですが。。。
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幌馬車トニーは偉いなあ。
下り坂では自動的にスピード制御するみたいです。
最近の軽トラはあらゆる面で優秀。
こんな手荒い使い方してるので新車なのにすでに傷だらけ。
3ヶ月であっさり5千`。
一年で2万`は行くねと車屋さん。
今年からは遠征出店とか考えてるから3万`ペースやなあ・・・。
昨日、オイル交換してもらいました。

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2017年01月31日

釜2種

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ホントに便利な世の中になった・・・。
果たしてそれが良いのかは日頃疑問もあるので、ネットで買い物は極力避けてる。
今回、限りなく予算がない中で四苦八苦しているので、ネットを調べまくったら出て来たのがコレ。
メールとFAXで対応してもらえる有り難さもあった。
ただし実物を見ずに買うというのが不安だった。
今朝無事届いて幌馬車トニーに鎮座。

平釜と羽釜。
甑との関係でこの大きさとなったんだが、小さくも感じる。
今までは同じサイズの平釜だけでやってきた。
今期、4日間で12回転となったから、2つの釜でやれば単純計算では2日間6回転となるはずである。
もちろん楮は増やして行くつもりだから、もう少しかかるだろう、かからねばいかん(笑)
蒸す時間を3時間厳守にした今期、剥ぎ易くてひと釜だと手があいてしまうという結果だったので
自分としては2つの釜は正解と今の所思ってる。

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竃が2つなので、焚き口も2つ。
これも若山楮第1号の竃は予算がなくて鉄製の蓋だった。
すぐに錆びて動きがよろしくなかったので、今度こそ!
牡丹の彫りの物があったが、サイズ無しで一般的な物の最大サイズ。

第1号を作ったおんちゃんが2号も作る。
「より燃焼効率」の良いの作っちゃるからな!張り切ってくれてる。
どこよりも安く買える大役を果たしてホッとしてる朝です。
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2017年01月28日

胎動!若山楮工房建築日記@黒潮町其の一

旧暦の元旦の本日。
明けましておめでとうございます!

さて、3年近く、すったもんだしてた若山楮の新しい工房の工事が先日やっと胎動!!!
土地の再計測に手間取ってましたが・・・・。
やっと掘り始めてくれました。
P1030338.JPG

工房になるべくの地面。
P1030340.jpg

傾斜がかなりあるので、低い方に盛り上げる。
P1030339.JPG

竃と水槽に成る部分。

黒潮町内で竃を作れる職人さんは一箇所だけ。
10年前に今の「こぶしのさと」さんの敷地に作ってくれた、おんちゃん達。
御年75歳・・らしい。
生きててくれてありがとう!!
10年前に本場の大豊町の実にネイティブな竃を見に行ってくれて絶賛してたおんちゃん。
仕事にかける想いとプライドは素晴らしい!
今回も気合いは半端ないです。
風の事、焚き物のこと、一杯教えてくれます。
なかなか、工事が始まらず・・・。
片道30分の私の家に突然来る事数回(笑)高知弁でいう相当な「イラレ」です。
竃や焚き口は予算の都合もあってネットで私が買うと言うことも。
新しいやり方、現場の主任は若い人だし、おんちゃん達手こずってます。
イラレってましたが、いざ掘り始めたら、あっさりと「待ち」になってくれた。
「おんちゃん達の本領発揮までは体力温存しちょってよ!と私からも(笑)

そしてね、、今回も出ましたよ、「朝の連続ドラマ 若山楮」のネタ!
全部の元締めの方が、かつて紙漉さんやったと(3代目?)
それも私がお世話になった親方のすぐ近くで私は24年前に見学させてもらってる。
そのすぐ後に廃業なされて、この黒潮町で今の仕事になったとか。。。
まさか、紙漉だったご自分が紙漉き場を作る事になろうとは夢にも思わなかったと。
こんな僻地にUターンしてきた若い設計士さんの事と言い。。。どんだけ役者が揃うのだろう?
もうダメだと暗転すると必ずこういう展開になる。
神様が超絶に頑張ってるとしか思えません。
人間の方が諦めようとしても神さんが諦めないんです。
色んなダメ出しがかえって「これで良かったんや」という展開丸出しで進んでます。
「お前らに任せててたらろくな事にならん」と何度もあるハードルの度に
「あ、私どうしたいんや?」と深く考えさせられてるものの・・
周囲のハイテンションも半端無く煽られるし。
「あのまんまやったら実は水がよろしくなかった」とか後から判るし(笑)
もう綱渡り状態、エッジをギリギリで進んでる。

3月末の完成まで通って写真撮って行きます。
お楽しみに。





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