2016年02月07日

手湯

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「足湯」というのは良く聞く言葉。
紙漉には「手湯」というのがあります。

足湯はじんわり暖めて身体の中まで暖めますが、手湯は冷たい水の中で使って痺れて来た手の感覚を戻すためです。
なので、かなり熱くても、入れた瞬間は判らない(笑)
どっぷり漬けるのではなく、ちょんちょんと触る様な感じを数回。
痺れた指先に感覚が戻ったら、また冷たい水に突っ込まれる手であります。

みなさん、紙漉は水仕事だから手が荒れるでしょう?とおっしゃいますが。。。
自慢じゃないけど、荒れてません。
クリーム何ぞもここ10年くらい塗ってない。
家には湯沸かし器あれども15年前くらいから使ってない(壊れたまま)
お湯を使う生活じゃないのです。
それが、実家へ帰れば何処でもお湯が出るので3日も居ると手が荒れて来る。
お湯というのが手荒れの原因で、そこへ合成洗剤使ったりボディーシャンプーなんか使うから更に荒れると思ってます。それを上から「保湿」なんたらかんたらを塗るって。。。上滑りな悪循環だなあ。

ただし、この手湯気持ち良くて、普段ならお湯に触らないので、当然少々荒れます。
薪を触ったり、灰を触ってるので指先がすぐ荒れて来る。

ここんとこの手湯は、蓬の乾燥した葉っぱを入れてあります。
そのせいか、あまり荒れてません。良かった〜。
家の中にも良い香り。
手前の可愛い片口土鍋は真菰茶煮出し用。

レイノー症に近い私。
以前は相当にひどい痺れが日常でしたが、ここ数年良い整体師さんと巡り会えて、今年は本当に痺れがない。
草刈り機の使用を半分に減らした効果もあります。
寝る時に肩から首の下を暖める遠赤外線ベルトも使っているのも良い事のひとつ。
以前、ネットで「風邪をひかない為にはここをホッカイロなどで暖めると良いツボ」というのがありました。
まさに、毎晩そうとは知らずやっていたのですね。
御陰さまで風邪ひいた事この23年ないです、、バカだという説もあるけど!
身体が一番大事な道具ですから、メンテは大事であります。
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2016年02月06日

子供達

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私、子供育てた事ないです。
実際苦手でした、いや・・今でも苦手です。

地元の大方高校の「ミッション」という授業に関わらせてもらって6年くらいになるのかな。
地域の方々から提案される「課題」を自ら選んで・・・・
調べる、行動する、まとめる、結果を出して発表するというもの。
特に最近はPCのパワーポインターなるものを使っての発表が多くなってます。


12月に発表して、1位、2位が高知市での更なるステージへ。
地域からの提案には、観光、地元グルメ、特産品、などの御商売に繋がる物が多く。。。
ハレハレは地味。それでどーした?みたいな。。。
だから、一生懸命やって手作りの作品まで出すけど、いっつも評価されません(笑)
最初の頃の発表には、模造紙を繋げて「楮は一年でこんなに伸びます」と楮の絵を書いて教室の端まで走った子も居ました(笑)
そういう他と違ったことやらかすのもハレハレの子達。
「オクラで紙漉」の時なんか、ご飯まで作らせたし。
発表が目的じゃなくなって、過程が面白いわけです。これ大事だよ。

だから今回も期待してなかった(笑)
タイトルが「江戸の和紙を蘇らそう!」だから・・・
これ、忙しいし絶対選ばれないって想定したんです、いやほんと。選ばれないでね〜でした。
ところが・・選ばれてしまった。
毎度ハレハレ本舗を選ぶ子達は「紙漉やってみたい」一心でタイトルなんか関係ないということを想い出した時は既に遅し。。。

最初の頃は和紙さえも判らず、ネット検索とティッシュで紙漉までやっちゃった。
ああ、どうなるんだろう?と青くなったのであります。
夏に工房へ来て半日体験してから・・・・。
彼らの中で何かが目覚めたらしく。。
12月の発表がいつもの「やる気あるんかなあ」から別物になってて。
学生、来賓へも和紙で作った作品を配るではないか。
そして最期にハレハレ本舗の看板まで作って贈呈されて、泣きそうになっちゃった。
悔しいかな、「カツオバーガー」に負けて2位だったら。。。
先生から「実際はこの子達が一位だったと思ってます」メール来ました。

今日、更なるステップの発表会の為に質問を沢山持って来ました。
「明治からの和紙が弱くなったのは何故ですか?」
「江戸時代の紙という事で伝えたい事は何ですか?」
「文化修復に使うというのは具体的にどう使われるのですか?」
「楮以外の原料で大麻がありますが?」
それらに答えていくうちに。。。。
最初は何を質問したら、良いのかさえ判らなかった子達が漉いてみて、2位になったことで俄然興味を持ち始めたということです。
これは自分も修業時代に感じた事。
何を質問して良いかも判らない状態。とにかくやること。やったことを今回評価されてからの彼らの勢い。
褒めて育てるということですね。
そして・・ああ、ちゃんと江戸時代というキーワード押さえてるやん!と感動です。

和紙の事知る事ができて、とても嬉しいと。来れない子達の手紙にも漉いた感動ありました。
自分達でへぐったり、塵取りしたりして漉いた楮紙。
今と昔の違い。
生き生きとした表情です。
たった半年で大人っぽくなってて、こっちがソワソワしてしまった。

地元の小学校では子供達と畑から紙になるまでを汗して一緒にやってますが
その先の「紙」について高校生がここまで食いついて来るとは!
学校の勉強と違うのかな。

小学校も「地域コミュニティー」の発表会があります。
できれば、これに大方高校も参加してくれそうです。
ちびっこ達が現場に居て、その発表を聞くことはとても良い機会ですし
お姉さん、お兄さんも半年調べたことを、ちびっこに聞いてもらう事も良いチャンスです。

いやはや、子供って偉いわ!

そして、このミッションで数年前に担当になった浜田先生。
かれこれ4年間毎年若山楮の刈り取り、蒸し剥ぎにスタッフ並みに参加されてます。
今年も気がついたら、蒸し剥ぎの輪の中におられました。
どうやら、ハマっておられる(笑)
そういう気持ちが子供達を導いてるんだなあと感動しました。
毎年ありがとうございます、浜田先生。
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2016年02月04日

道具

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画像暗いです。お許しを。
昨年から正月跨いで1月一杯かかった楮の収穫作業の色々を・・・・
もう毎年の事なんで飽きてる感満載の私は写真も撮っておらず。。。
FBではそれでも新しく参加した人がほとばしる感動で一杯アップしててくれて有り難いことです。
FBで、「ハレハレ本舗」検索したら出て来ますけど、これも泊まり込み作業でネット音痴な私なんで臨場感はイマイチであります。
私のFBは公開限定をしてますから、内輪盛り上がりばっかり。
今年は宴会ばっかり。何やってるの?若山楮なんでお勧めしません。
だけど仕掛けなくても宴会たけなわになったことは嬉しい限り。
これが、いや実際今年も凄かった(笑)写真有り、動画有り。
見たい方は承認申請をメッセージ添えてどうぞ。

さて、そんなつたないネットの波を探しまくって辿り着いて参戦してくれた兵庫のおなご。
収穫作業の一部始終を「体験」して・・・。
自分でもへぐった若山楮とへぐる包丁を買いたいとの事。
持ち出し、ボランティア、日当無し(笑)
なのに、日本海の美味いつまみをお土産してくれて尚の事。

本日頼んであった隣町の「黒鳥」へ貰いに。(四万十町、黒鳥で検索してみてね、面白い)
ここ3年程、頼み込んで作って貰ってる。
いつだったか・・・紙の本場のいの町の方々が集まったイベントで若い人が言ってた。
「へぐる包丁を作る人すら居なくなって来てる、どうするんだ?』
作れる所探したら良いだけの事なのに、なんで大声なんだろう?
素朴な疑問だった。
1本作ったら収穫時期の短い楮作業なんで、10年くらい新しい発注は個人だとない。
若山楮も最初発注して2年くらい再度は無かった。
嬉しい事に「へぐり」に手弁当で来てくれた人や、紙漉仲間が「それどうよ?」と注文してくれて
立て続けに発注出来てた。
それも頭打ちかな?と思ったら、兵庫のおなごが発注。
毎年数本でも発注出来る事の大事さだと思ってる。

で。。。
今日貰いに行ったら、お母さんが「これのどれかあげるで」と箱をば。
中には生姜作業に使う小さな切れ味の良い包丁。
人差し指が1本入る造りになってる。一番上。

土佐市で教えてもらった包丁にやや不満な私と、作業に慣れて来て改良してるおばちゃんの若山。
彼女と同じ所に豆ができる・・・・。

ひょっとしたら、これ・・・
改良のキッカケがあるかも!
こうやって道具というのは進化するんだと今日も黒鳥行って思った。
そういうデスカッション抜きでは・・・紙は進化しない。
伝統の上にあぐらかいてても何も始まらない。
作業全般に参加してくれた若い人の熱心さとそれをなんとか職人さんへ繋いでいきたい・・・
それが無くてはなし得ない世界を感じてくれてるのは。。。
実は若い人達。
いわば、孫の世代ということ。
親子だと難しい事も孫の世代だとすっ飛ばす。
間に入ってる自分の世代は、このすっ飛ばすの脚力にどんだけ飛ぶ力を与えることなんか?って思う。
それぞれの役割は産まれた時から判ってて産まれてるんだから、ゴタゴタ言っても始まらない。
ちゃんと着いて来る人は自分のアンテナ張って来るから。



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2016年01月03日

2016年明けました

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今年も無事にお正月を家族と迎えて、手術後の母も元気だったし、色々と大変な弟も頑張ってるしということで
私は慌ただしく舞い戻って来ました。
何やら殺風景な色気の無い写真で始まります。

2015年の幕開けも「新しい場所に移るのだ!倉庫リノベーションだあ!」と舞い上がっていました。
紆余曲折ありまして、倉庫リノベーションは夢と散りました。
正直もうポッキリと折れてしまったモチベーションを元通りのモチモチに戻すのは不可能と思われました。
眠れない夜が何日あったか。
喧嘩してしまった友人も居ます。
「板挟み」というのを初めて体験しました。
オレオクッキーの間に挟まってるクリームの気分でして、ドロドロに溶けて消えてしまいたいというのが
一時期の正直な気持ちでした。

年末仕事納めも迫る中・・・・。
タイムリミットが秒読み開始。

そんな中でも焦って直感鈍らせるなよと自分に言聞かせつつ。。
何度も何度も足を運び、長太を放してみたり、真っ暗になってから行ってみたり、早朝も見たり。
話が来た時は正直「都落ち」感満載でした(笑)
が・・・長太とずっと奥まで散歩したり、川に降りてみたりしていると・・・
必ず誰かしらが通りかかって、「ここはよ、水がええんじゃ、とにかく水が枯れない」ばっかり言う。
最期に判ったのはなんと国道跨いだ向こうの集落の家々がまだここから水を得てるという事。

日当りがねえ・・・が難関です。
ほなら山の持ち主に「お前山伐れ!」と言う人まで。

紙は水がなくては仕事になりません。
私はずっと山から水を得る事に憧れてきました。
こっちへ来て22年間井戸水なので相当に恵まれてはいます。
だけど電気が止まったらポンプアップしてる水を得るのは大変。しかも考えて使わないとすぐに空になります。
井戸2個もあってもこれでした。
そして工房用に借りてる井戸は周囲を除草剤撒かれるし、家に問題あるとすぐに「井戸返せ」とアキレス腱扱い
機嫌を損ねた持ち主のおんちゃんを追いかけて山へ深く入れば・・・
おんちゃんの手には鎌!
「ああ、ここで喧嘩したら殺される!」ってマジに思って土下座した事もあったり(笑)
井戸って「所有物」なんだよなあって何度思ったか。

一方の山から水を引くという事は接続したバルブを捻れば滔々と水が流れるのです。
メンテが大変だと手が出てなかった私。
実際友人の男達の現場へ行ったり聞くと・・・半端ない大変さが待ってると思ってた。
が、ここは「まあ年に3回見に行けば良いよ。よりどりみどりで引いて来れるからメンテ簡単!」
と・・・言った人もかなりなお人ではありましたが・・習おう、もう習うしか無い。
教えてくれそうだ!という直感ですね(笑)
高知は急傾斜が多く、植林してしまうと、細い川は雨の降らない冬は枯れる事が多い。
そういうことを自身も含めて良く聞きます。
が・・ここはとにかく植林の山も手が入ってるので水が湧いてる!湧いてる!
「錦鯉飼ってもええよ〜」と笑う。

誰もかれもが、ここは絶対に枯れず、いつも水が豊かだと口を揃える。
それは、奥深くまで田んぼをやっていた形跡をみてもあきらかでした。
その口ぶりが、どこかこの場所をとても大事に思ってる感じが伝わってくるのです。
水は命を繋ぐ大事なインフラです。

高速道路のために明け渡した土地。
工事の間だけの為に道をつけ、終わればまた誰も使わず山が自然に閉じて行く土地。
日当りは後からなんとでもなるけど、渾々と水が湧くというのは人為的にできるもんじゃない。
腹くくりました。
実はお気に入りだった倉庫もすぐ下を川が流れていたので、決め手としたのですが・・
上流で不法投棄が行われていて、水の質が問題ありと、最近発覚。
あらら〜呑んだらやばい水でありました。

今日、これからお世話になるこの集落の「初会」にお邪魔させて頂き区長から説明して頂きました。
満場一致で拍手までして頂きました。
殆どが農家で、地域の中で色んな問題を話し合う大事な会。
古老と若手がとても良い感じでした。
で・・・かなりインド人みたいな人が居るなあというのが印象的(笑)
なのに、ちゃんと手を挙げて意見してるのが都会的(笑)

今現在草ぼうぼうですが、開墾魂に火がついてます。
チカラ無い、金無い自分でもとっかかりが見え隠れする適度に手が入ってしまった場所。
やたらと電柱が建ってるのも気になりますが(笑)
これだけ水量があり、昔の堰がいくつもあるので、水力発電にチカラ入れてる知人にも見てもらおうと思います。
ひょっとしたら、仕掛けしたら鰻とれるかもだよ!

まだ予断は許せませんが、ひとまずGOが出ました本日。
なるべくネイティブに荒らさず、枯れない山の水と薪で生活と仕事ができるように始めたいと思います。
ここには瞬発力があり、土地を大事に思い、若い人へ繋げたい古老が居ます。
その古老にリスペクトしながらも新しいことをどんどん試みる若手が居ます。
場所だけではだめなんです。
人の想い、実際に野良仕事してる人達の想い。
どんなに良い土地があっても生かすのも殺すのも「人」です。
これが1年かかって明暗を見事に分けました。
私はただただ、「まあほならやってみい?」と試されてると思ってます。

人の気持ちもさることながら何よりもこの何時頃作ったのか?の3本の山水が合流する「堰」
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ここから下はコンクリで両岸。
ここまではコンクリなしの両岸。
一杯学ぶ事ありそうです。
一体自分は何歳まで生きるつもりなんでしょうね・・・死ぬまでは生きるということだよと言われた事は
正しいのかもしれません。
今度こそ幸先の良い年始であります様に!

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2015年12月29日

仕事納め

今年も本当に沢山の方の御陰でなんとか2015年を締めくくれます。
本当にありがとうございました。
若山楮が始まってからの8年間、ほぼ毎年帰省して両親とお正月を迎えられる様になったのは
とても有り難いことです。
ただし、何がなんでも終わらせるという段取りになるので呼吸は酸欠金魚状態(笑)
終わった後は自分の山の様な作業をこれまた、帰省のバスに乗るまでギリギリまで。
今も心臓バクバク言ってます。

ハレハレで20年間活躍してる小さい漉き舟。
今年底板が遂に腐って修理をしてもらいました。
水を張って灰汁抜きしたあと乾燥させてて、本日カシューという合成漆塗料を塗り終えました。
これであと20年行けるかな?なはは。
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この塗料は完全に乾いて使える様になるまで数日かかります。
なので、休みの間にと段どってましたが、内心やれる時間あるだろうかと焦ってた。
年明けて1月中旬に佐賀エリアの3つの小学校へ卒業証書紙漉で出張です。
その時に使うので、今のうちにやっておかないと。。。
大きい漉き舟もただいま修理して頂いてます。
来年は道具達もリニューアルであります。

そして玄関にはどどど〜んのへぐった楮の山。(まだまだへぐって山は高くなります)
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これも年明けと同時にどんどこ煮て紙漉きです。春から縁起の良い大きなお仕事頂きました。
御陰さまで在庫してた自分の楮はほぼ使い切ります。

大掃除までは到底無理でしたが、来年3日からの仕事の準備はばっちりとなりました。
おそらく来年は人生お初事態勃発しまくりとなりそうです。
なんとか越えて、踏ん張って、正月に温泉などという夢の様な事考えてます。
いや・・ほんとにそうしたい。

原料農家から紙漉に戻る年としたいと思います。
どうぞ来年も宜しくお願い致します。

追記:年明けは4日からの営業となりますが1月7日からは若山楮のへぐりが始まります。終わるまでは若山通勤ですので、通常営業は下旬となります。
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2015年12月25日

新しい流れ

出た!綺麗な満月です。
此処数ヶ月満月を忘れてた事に気がつく。
都会で暮らしていた時も、前や下ばかり見てて、満月を見ることは殆ど無かった。
原宿で数年続けてグループ展や2人展をしたとき、最期の年に長年の友人と原宿の交差点で抱き合って泣いた事がある。
酔っていたのか定かじゃないけど、、、やっぱり酔ってたと思う
もう結構良い年したふたりの女がねえ(笑)
相方も相当な山奥で五右衛門風呂炊く生活してたから、普段は結構空を見る。
原宿の交差点で空を仰いで満月かどうかだったかはさておいて。
意外と空が広いね〜と思った事、月が綺麗ね〜と思った事。
道行く人は誰も空なんか見ず、さっさと交差点を渡ってた。私ら二人だけが止まって空を仰いでた。
まあ、田舎に暮らしてると普通に空見る習慣あるのかもなあ。

月の想い出はもうひとつあって。
まだ20代終わり頃。
福生という基地の町に長年暮らしてて、とあることで、短期間実家から福生の仕事場に通った時期があった。
八高線という1時間に1本しかない電車。
友人家で呑みすぎてあわや最終!
人っ子一人いない小さなホームで待つ間、凄く寒かったけど月が冴えてた。
「孤独だ〜まったくもって独りだあ!なんだ?この気持ち良さは?」と強く思った。
お月さんあんたも1個だもんなあって。

こっちへ来ての想い出も、やっぱり酔っぱらいだけど(笑)
四万十川の河原でキャンプした時が満月だった。
真夏の暑い夜、太陽に焼かれて暖かい大きな石に仰向けで寝てると月が上がって来た。
月の光を全身に浴びて、自分が透明になって石や川の水になった感じがした。
あれは一生忘れない。
だから満月の夜は布団を窓辺に寄せて寝る。

どれもこれもの想い出も酔っぱらってる記憶。
いや人生全ての想い出は酔っぱらいなんかもしれない。

今日はXmasで満月という珍しいとネットでは騒いでるけど、Xmasは私は良い想い出がない。
子供の頃は母が「家は仏教だからXmasは関係ない」とケーキはショートケーキのみ。
プレゼントも記憶があやふや。
大人になって、アイスデコレーション食べた事無いというと当時の相棒が買って来てくれた。
不味い。。いや〜不味い。
働く様になってからは、Xmas、バレンタインデー等々の商戦の前線に位置する仕事が多く。
徹夜が当然のXmasは秋口、バレンタインデーが年末という状態で、世間のコレを呪ったもんである。
ほんの一瞬バブリーな時だけはコレのおかげで社員旅行がハワイでパチパチ。

あ、満月ね。
毎月見られる、忘れさえしなければ毎月布団の上に月光。
Xmasで満月となるのは次は30うんねんとか。
いやはや、だからどーした。
私は毎月満月たっぷり。
漆黒な場所なら更に良いが、10年くらい前に集落に3本の街灯が四電から贈答。
昨日、自治会から今年の街灯代として2千円の徴収が来た。
10数軒しかなく、農家で8時には寝ちゃってる家ばかり。
夜にウロウロするのは昔は我が家だけ(笑)
おかげで、月夜の明るさ半減してお金採られるって可笑しいなあ。

あ、また脱線。

新しい流れが来てる場所は街灯がない、家がない。
夜は漆黒で、東側の山からの月が見事です。
これを得られるのなら、少々の事は脇に置いても価値有りと思う夜。

月の事想い、愛でるだけ少し余裕が産まれた。
相当に忙しい中にあってXmasはどうでも良いけど満月は有り難い。

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2015年12月23日

ありがとう

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今日は下界へ降りずに仕事出来る貴重な日だというのに。。。
雨です。
しかも生暖かい。湿度たんまり。

紙の加工とへぐりをやる気でおりました。
加工の方は久し振りという事もあって、勘が狂いっぱなしで、糊は乾かず。。
へぐりの方は、とある方から頂いてた、一体何時頃の?という黒皮です。
案の定・・・・。へぐれません。
これ、数年経過した楮だったんじゃないかなと。
もう一種は思いっきり「丸剥ぎ」です。
一応軽くへぐってあるけど、蒸し剥ぎで丸剥ぎされたものは、どこまで工程進んでも丸のまんま(笑)
若山楮は剥いだ後すぐに白皮にする「へぐり」に入るので、自分達が困るから・・・。
イベント会場では丸剥ぎしてる人見つけると怒る!怒る!
それは次の工程で困るから。自分達が困るから。
更に言えば、私も困る。
冷やい川で洗う時、丸剥ぎのは塵が中に挟まって取れない。
原料売る所で終わるのであれば、そこまで。。。と思うけど、これを買って煮た後これまた冷たい水の中で塵取りするのは自分なもんで、原料の段階でほぼ完璧に塵は除きたいのである。自分が漉くとき楽したい(笑)

自慢じゃないが若山楮は塵無し、ヤケ無しが自慢です。一貫買ったら、ほぼ全量使えますし、にないも無い。
嬉しい事にメンバーはへぐりをやるからこそ、蒸し剥ぎの時点でヤケを飛ばします。
一昨年から言わなくてもやるようになりました。
剥いでて手が判るんですね「こりゃヤケだ!いら〜ん!」って。触って判るのも凄いけど、捨てるのも凄い(笑)
目方勝負なんで、通常はそこまでやらんですが。。。へぐりで捨てさせるから要らんとなる。
国産楮でこれだけやってるところあるんかな?
栽培農家、原料商、へぐり職人、紙漉と分業だったので、そういうことにならなかったんでしょうねえ。
元々ヤケが無いのが特徴ですが、それは刈り取りにも理由があるみたい。
とにかく地面すれすれで刈り取ります。これも言わなくてもみなさんやってくれる。

そんなわけで入魂なんで体験イベントでは、私を始めみんな怒る(笑)
怒られる体験イベントなんて、そうそうあるもんじゃない。
ボランティアで来てる人にも動きが悪いと怒る(笑)
そのうち誰も来なくなるんじゃないかと内心怯えてますが。

さて、そんなわけで他産地の原料に怒りまくって結局仕事になってない本日。
結局、今日大事に仕舞い込んでた自分の昨年の黒皮を漬けました。
あと正味2日しか無いのに、どっちゃりと(笑)
他にも頭痛い事は沢山ある年末です。
モチベーション落ちてた所へ。。。。

若山楮に研修という形で参加してくれた本多さんから、作業の写真が届きました。
もう涙〜。
しかも彼女は戻ってすぐに近隣の楮を蒸して剥いで添付。
自分で楮栽培を立ち上げようと思ってるから、作業での動きも素晴らしく。
全体を見通す動きに、こちらの長老達が唸ったのであります。
白黒あり、セピアあり。
若山楮のDVDを作ってくれた上田君もそうだったけど
作業にしっかり入り込んでの撮影は誰もが意識してなくてホントに良い写真や映像になります。

毎年記録を・・と思うのですが、現場に入るとソレどころじゃなくなる。
大事な「芋」さえ忘れるので「来年は芋番必要!」と叫んだ程(笑)
こうやってまだ名残があるうちに届いた写真のおかげで、モチベーション上がりました。
ありがとう。へたれそうになってたんで嬉しいです。
若山楮の宝物として大事に保管させてもらいます。
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2015年11月27日

柚餅子

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収穫作業は楮だけじゃないのが、この季節。
さて、これはなんでしょう?

今週やっと終わった柚子作業。
採る作業に初めて参加して、初日は暑くて半袖でやって腕が大変な事に。
棘がすごいんです、柚子。
5日目にもなると要領が判って来て楽になりました。
おばちゃん達は採れた柚子を洗って絞ってと大忙し。
私は大きいのを貰って来てコレをば作りました。

「柚餅子」という昔からあった保存食。
柚子をくりぬいて、頭は蓋にして、中に甘くした味噌とくるみなどを入れて蒸して。
それを和紙に包んで干すこと一ヶ月以上。
上手にできれば一年常温で保存できるそうです。
江戸時代などは旅のお供でもあったようです。
味噌とくるみなんで栄養的にも良いし、何よりも携帯しやすい、腐らないという優れもの。
もっとも、庶民にはちょいお高かったようですが。

なるべく地元の物でということで。
ここらには胡桃の木はないので、友人は落花生とか使ってるとかでしたが、野菜作ってないからなあ。
ほなら、産直で「むかご」を見つけました。
茹でていれてみましたよ。
味噌も白味噌はここらではなくて、友人の四万十工房の安心白味噌です。
砂糖は勿論黒砂糖。
作るのは想像してたよりは簡単でしたが・・・

中に詰める「量」が多過ぎて、溢れた(笑)
そして和紙。手前味噌ですね!!失敗の和紙だけは山の様にあります!
食べる物なんで、なるべく綺麗なのを。
手前のひとつは愛嬌で今年失敗した暦の紙。

年明けの「へぐり」作業の頃には食べごろになるか?
毎年、おばちゃん達の入魂のおやつに負けてた私ですので、今度こそ!
タグ:ゆべし
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2015年10月25日

種を繋ぐ

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このひと月あまり、ポタリとも降ってません。
草刈り仕事、紙仕事には有り難いけど、農家の皆さんは悲鳴出始めてます。
日中は27度とかになるので、未だ半袖ビーサン。
温いからまだまだ〜と思ってた黄蜀葵。
知人達のブログには、根を掘り上げる作業がアップされだした。

今年は種取なので、放置プレーでした。
今朝見ると葉っぱは例の毛虫が食尽してて丸裸。。。
種が完熟して来て口を開けてるのも。
さて、掘ろうと思えば。。雨無しで固過ぎて無理です。
明後日辺の満月で一雨来そうなので、濡らしてはまずいからサヤだけ採取。
雨後に少しは土も掘り易くなるかなあと。。

ここんとこ暦描き作業に追われていて、種取どころじゃないのですが、これが結構好きなんです。
煮詰まったり、時間が中途半端なときに、少しづつ種取りできるように目の前へ置いておきます。
おくらと似て非なるが黄蜀葵の実。
結構トゲトゲなんですね。
こんなにあるけど、種だけにしたらちょびっとです。
種取してる側から種がはぜてこぼれ落ちます。これが来年また芽吹く。
本当に勝手に生えて来る(笑)
今年、いろんな方に差し上げて在庫ゼロ。とにかく種さえあれば繋いでいけるから頑張ります。

さて、今宵も帰宅が遅かったので暦は諦めて(笑)種取りします、秋の夜長の手慰み。
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2015年10月21日

イタブー

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朝露一杯の枝。
この辺りでは「イタブー」と呼ばれてる犬枇杷の枝です。
真っ直ぐで、途中から3つか5つに枝分かれしてて、ほんのり赤みを帯びてます。

こっちへきて1年目の冬。
紙漉を続けられるか?悩んでた頃。
植物に詳しい友人が「このへんは楮がわんさか生えてるな」のひと言に、驚いた。
図鑑で調べていざ裏山へ。

おほほ〜〜〜〜!仰山あるではないかああ!
抱えきれない程伐って降りて来ると、下の家のじっちゃん。
「それなにするんだ?」
「紙にするに決まってるじゃん!」
「紙になるのはカジ(この辺りでは楮をカジというが、実はカジ品種ではなく楮)お前のそれはイタブーよ」
ええ〜?
そうです、当時の私は楮が見分けられなかったのです。
得意になって大量に採ったのは「イタブー」で、ブーブー言うハメに。
楮と同じ所に生えてますね。。ほぼセットですから初めての人は大概間違えるんじゃないかな?
今では国道を時速50キロで走ってても周囲に自生してる楮を一発で見分ける様になれたけど
最初はこんなもんでした。
山で採ってた頃のいろんな失敗や武勇伝を想い出しては一人ほくそ笑んでます。

楮と思ったイタブーを採って来ました。
何になるかはこの後で。
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2015年10月17日

一年に1度

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人間は植物に生かされてる。
植物が無ければ生きて行く事は不可能である。
なので、とある本に書かれてあった「人間は植物に働かされてるのだ」という考え方は実に正しい。
ひと季節実である野菜を長く供給してくれる野菜もあるけど
圧倒的に植物は芽を出して、葉を展開して、花を咲かせて、結実し、実を落として次の季節を待つのが殆ど。
人間はその「結実」を頂くことで生命を繋げている。
これは食べる物だけに在らず。
衣食住全てに於いて、この結実の恩恵があってこそなのだ。

「かみ」というのも、この循環の中のひとつの仕事である。
今週若山楮の最終草刈りをしていて、柔らかかった葉が「ごわ、かさかさ」として来て、いよいよ一年の生命の巡りを終了する時期に入ったことを感じた。
あとは黄色くなって落下する。
楮は結構大木になるので、山などの自生してるのは、まだ艶ややかである。
紙にするために栽培してるのは、自生とは違う巡りの中で生きてて、もう刈り取られる準備を始めているみたいに見える。。。。

ここ数年、黄蜀葵も種取のみの、いい加減なやり方であった。
勝手に種が飛び散って発芽したのを草刈りの際に残すというやりかた。
種だけでも維持できれば。。。だったのである。
この数年そういうやり方だったので、ひょっとしたら土の中に種を蒔かなくてもできるんじゃないか?
そう思って、今年地面にただ蒔いただけというのをやってみた。
当然、草刈りも追いついてなくて、ほぼ雑草と一緒に育った。
此処数日で結実し始め、そろそろ種が採れそうになって来ている。
紙に使うのは根っこである。
今年はこれを掘ってみる。
掘るのが楽チンなら、来年も、地面に落として枯草や落ち葉を被せるやり方でやってみようと思ってる。
黄蜀葵の根を掘るのは重労働だからだ。

昨年、ここ数年の手持ちの種が無くなったので、今年大事なのは、何が無くても種取り。
一年に一度しか採れないから、ここで失敗したら来年どころか再来年になるんである。

同じくお米も一年に一度ですが。。。今年は完敗であります。
お米は買えるからという甘い考えですよね。
それでも来年の種だけは採れそう・・・。気を引き締めて採ります。
自家採取できないという世界は私には想像出来ない。
植物をコントロールできるとする、モンサントのやり方は絶対に植物界からしっぺ返しを食らうと思ってる。
謙虚に植物の世界に加えてもらって大変だけど喜びを共有してこそ、人の命は繋がっていると思いたい。
などと、偉そうなこと言えない今年の私は大反省大会です。
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2015年10月11日

心の目

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私は素晴らしい環境の中に暮らしてる。
移住して来た22年前は海、山、川の全てに感動して「え?これってわざわざ時間こさえてお金使って来ないと無理な環境じゃないか?」いや。。。数日の休暇では、難しいじゃないか?
山に咲く花々は、冗談抜きに赤坂辺りの高級花屋で売ってるもんが、そこら中に咲き乱れてるし。
生け花の師匠の母は高知へ来た時に「み・・・・水引が。。。こんなに沢山って」って絶句。
いやもう水引なんかそこら中に今最盛期。
流木なんか東京時代東急ハンズでしか見た事無かったから、もう腹が割れる程有頂天になった。
東京で展覧会をすれば、母の友人の生け花の先生達が紙を買わずに流木を目当てに来たのだよ。

全てが嘘だろう?あり得ん!リゾートだあ!だった。
朝焼けや夕焼けにいちいち泣いてた(笑)
降る様な星を庭へ出て感動してそのまま朝だったり。
何よりも和紙原料に困ることのない環境。

それが・・・今ではすっかり当たり前になっちゃって・・・。
感動忘れてたなあと。
今日の夕焼けも美しかった。
いや、毎日美しいんである。が、美しいと感動する心の状態というのがある。
これを見失ってたなって今日思った。

今日の夕焼けはことのほか滲みました。
地元マーケットに出てて、沢山の方々が心配してやって来てくれました。
それが夕焼けを「はあ、綺麗!」って思えるゆとりを与えてくれたんだと思う。
大好きな画家のひとりターナー。
画集も持ってたけど、ターナーが毎日見られるんだ!って22年前移住して来たとき思った事を
想い出したのです。
とても大事な事をこの頃沢山想い出してます。


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2015年10月01日

神無月

10月が始まりました。
雨です。今年は雨が多い気がします。

さて屋内の風通しの良い所で陰干ししてた真菰をお茶にすべく作業を始めています。
雨で暗いので写真がイマイチですが。。
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こっちの白いのは選別ではねた真菰。
これが紙になります。
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今家の中は真菰の良い香りが充満してます。
清く、深い香りです。
細かくカットして、焙煎してとまだまだ続きます。
同時に紙にする作業も。煮汁は見事な黄金色の染料になります。
捨てる所が全くありません。

種を地面にバラまいただけの黄蜀葵。
6月に土の上に撒いて枯草かけただけです。
しかも雑草にまみれてる(笑)今年も種取り優先ですが、根っこも抜いてみます。
もし、それなりに太っているようなら。。。バラマキで来年はやろうかと。
今の所倒れず沢山の実をつけてます。すごいなあ、手抜きもええとこですのに。
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今日から時間割が元に戻ってとなりました。
やること山盛りです。
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2015年09月13日

新旧バトンタッチ

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曼珠沙華の赤い群生が始まりました。
我が家の草ぼうぼうの庭では、まず白いのが咲きます。
野生の朝顔が絡み付いてて、シュールです。

新月の今朝、珈琲飲もうとしたら、ボタボタと漏れてしまいました。
雜で乱暴な性格なので、食器の扱いが荒い私。
だから丈夫な焼き締めの器が多いのです。
お気に入りのこの器は15年くらい、荒っぽい私によくぞ付き合ってくれたもんだなあ。
岡山の茂助さんの作品。
一目惚れでした。どこか沖縄のパナリ焼きにも似て。
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落としたわけでもなく、静かに逝った感じの朝でした。
金継というテクニックがあるらしいから、チャンスが来るまで大事にとっておこうと思います。
それくらい大好きだったの。

で、新しい朝のお供は黒潮町の日常屋さんの器。
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屋号どうり、シンプルです。
ちょっと小さいかなと思ってたら、同じ分量入るので驚いた。
毎朝最初に手にする器。
もう少し大事に洗おうと思います(笑)
一昨日何を思ったか・・・。台所のシンクの上の物の配置を変えた。
ほんの2〜3個なのに、別空間が生まれてドキドキしてる。
以前は家中のイメチェンをよくやってたもんだが、最近はとんとできてない。
遠くへ行けるわけでなし、旅行なんか無理だし。
ならば、イメチェンでリフレッシュって手があったなあ。
ご飯を作ったり珈琲入れるのが楽しくなった。

さてというわけで、これから弁当作って楮の草刈りです。
新月に刈ると伸び方がゆっくりになると友人から言われてたので、たまたまですが(笑)今日は実験です。

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2015年09月10日

スロースターター

昨日辺から、曼珠沙華がニョキニョキと首を出し始めました。
ある日一斉に出るので毎年「おわっ!」と少し驚く。
湿度と風と気温と色んな条件が整って、この日となるんだろうなあと眺めていて毎年感嘆する花。
いや、花が咲かないとか、咲いても地味で雑草とひとくくりしてる植物も実はみんな同じなんだろう。
曼珠沙華は豪華なんで気に留め易いんだろうね。
自分で植えてて世話してる植物は出て当然と思ってるからだし。
異常気象とか言われてますが、こと曼珠沙華見てる限りは、ほぼ数日の誤差で毎年同じ頃に出て来る。
地上部では色々あるのかもしれないけど、地面をめくれば人間が騒ぐ様なことでもないのかなと思う。
家の井戸水も立秋を過ぎたら、キンキンの冷たさがなくなった。日中は猛暑モードでも地面の下は秋なんだと
感じるのも毎年の事。

報道される色々を見て母は毎回の手紙に「異常気象なこの頃ですが」という季語をつけてくる。
この間、ネットで太陽系というのは太陽が凄い勢いでグイ〜ンと銀河系を移動してて我らの地球は他の火星とかそんなんもその太陽の周りをグルグル回りながらくっついて移動してるとあった。
学校で習ったのは太陽はいつも同じ所におって、その周りを私達は回ってるというものだった。
だから、今日の曼珠沙華が出た日は来年は全く別の宇宙の位置で出てるわけである。
「同じ」じゃないんだ・・・。これは軽いショックだった。
しかも銀河系も動いてるということなので、一年経ってまた同じ日が来ました!とはならんのです。
旅してるんですね。これは考えようによっては、楽しくていろんな事が起こっても受け入れ易くなる。
旅に出るということは日常のルーティンから外れる事になって、実際ハプニングありきを受け入れていくことでもあるから、毎日がそうなんだと言われてるようで凌ぎ易くなりました(笑)
それでも曼珠沙華ひとつ取っても「ああ、今年も同じだ」と思うことも大事。
人はそうやって時間と付き合ってるとしみじみします。

さて私はスロースターター。
アスファルト育ちで、子供の頃たった1年ありえない山奥生活というのを経験してますが
あとは両親の田舎へ行っても、そこが古里的な感覚がないために、思いっきり都会の子でした。
10代終わりの頃に猛烈にそういう生活が嫌になり飢えた時期にソローの「森の生活」やベイロールの「地球の上に生きる」という本や色々と書物の中で旅して憧れてた。
そう、ただ憧れただけです。自分から発動はしてない。
書くと長くなるので、割愛しますが(今更 笑)

気がついたら今の此処に居て、何やらそれらしい環境に居るとなって。。
それでも、遊ぶ事や肝心の紙漉はさておいてみたいな事ばっかりやってた。
そういうことも必然で無駄ではなく、今の自分の大事な身体の一部です。

どこかで農的生活者には、「憧れ」があったにも関わらず本気で手を出してなかったです。
楮でさえも、ちゃんとやってなかった。
山で採ってた延長で「栽培してる」という次元じゃなかったな、今思えば(笑)
真剣にやりだしたのが10年前です。それまでに6年間やってたのは片手間。
やりだせばいろんなハードルが来る。
若山楮が立ち上がったのが8年前。
引き寄せてるんですね、自分の「憧れ」が。
そして絶対無理だろうという稲作まで始まってしまった。

自然農でやるというのは、まず3年目で色んな事が起こる。
6年目でやっと手応えが出るも、その頃には精根尽き果ててる。。。
それを過ぎると、なんだか寄り添える様になってくる。諦めながらもとりあえず続いてるという状態。
スロースターターなんで全部が始まり出して8年目。
やみくもにやってきて、来年からは歩いて回れる所にまとめるという人生お初な作業に入ります。
体力あってできたことも周りの年配者を見て思う。
「集約」していくことの大事さです。
田んぼも畑も手が回らなくなっての、婆ちゃん達はそれでも花を植える。
最期はお花畑になるわけです。
自分の最期はどうなってるんだろうねえって最近思うのです。

あと10年が撤収するまでの最期の時間かなって。。。6反の楮畑と8畝の田んぼ見てて思います。
若い頃からやってたらどうだったんだろう?
ふとそんなこと考えてもタイミングは、今生はこれでしたからね。
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2015年08月25日

台風と楮

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まずは無事でした。思ったより被害はなかったです、疲れた〜。
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この葉っぱが裏返って白く見えるのは枝が折れてます。
もし本気で枝を守るつもりなら、一回の縛りではなく、成長に応じてもう一回高い所で縛らないと逆に被害がでるなあって思った。
万に近い株をそんなことやっても追いつかないし、採算取れない。
そして、ここの手前は山からの水がどっと畑へ。
また溝堀りせんとなあ。。どうりで楮出たがらないわけで。

今回おいでなすった台風15号。
最近は台風来るとなれば、早いうちから「猛烈」「非常に」の冠を載っけて勧告することが多い。
町内放送もかなり煽る。
田舎の場合、人命もさることながら、作物の被害への対応もあるから。。。


私が移住してからは直撃で大変だったのは22年間であまり記憶がない。
コース取りが微妙にずれていた。
昔の資料を見ると台風対策としての楮のことが出て来る。
なんせ台風銀座だったから。
なので、毎回生きた心地がしなかったけど、若山楮が立ち上がってからは更に生きた心地がしない。
春の予算書で毎年、大風呂敷やるし、子供達が汗だくで世話するし、年末の蒸し剥ぎに年々期待が大きくなってるので、たった数時間で「ボツ」にされる台風ほど憎いもんはない。
鹿も憎かったけど鉄柵してからは無事ですから。

今回の15号は油断してたのか・・・・。
いきなり何を思ったのか直角に曲がって、沖縄、九州制覇に。
ニュースも後手なら、町内放送も無かった(笑)
今朝網戸越しに雨が早朝4時くらいに吹き込んでから、オタオタです。
事前の煽りがなかったんで、当日対応です。
老体の今の家の方が怖くてね。長太は台風去るまでくっついて離れず、去ったら爆睡してました。
私は。。もう諦めて寝てましたね(笑)
で、去ったと判った途端走りました、楮へ。
最近はこのパターンです。

先月の台風では相当に事前から「やばいっ!」の情報を元に子供らと縛り上げたのに肩すかし。
解こうかなあって思ってた先週。雨でできず。
今回の台風で学び。

先ほどひとっ走りしましてチェックをば。
縛ってないのは前々無事です。
縛ってるのは。。。
縛りから漏れてるのとか、先っぽに衝撃強かったみたいで、若干損傷が。
トップが引きちぎれてると、もうそこから先には伸びません。
後の作業が面倒です。
移植して3年目位からは自生と同じ根張りをするから、そろそろ「縛る」の辞めようと今回思いました。
そのまんまのしなやかさのまんまの方が幡多の楮の場合は良いと思う。
縛らずに大きく育つ楮は足元に葉陰を作り、自ら雑草を押さえてます。
縛った楮は草の勢いがハンパなく、草刈りは3倍になる。
つまり色々やる程に仕事が増える(笑)心配も増える、「やったからには元取ろう」という悲しい発想が生まれる
その辺の線引きと強いイメージ力というのかな。。ぶれないという自分の在り方と諦めるという事を毎年想い知らされてる気がします。

昨年は移植2年目が多くて台風の被害が大きかったのですが、もう大丈夫かなと。
なるべく余計な事せず、放置プレーが良い。
其の分のエネルギーを収穫作業から後に使った方が良い。
たまたま、今回の台風は事なきだったからなんだろうけど、ダメな時もあるでしょうね。
その時はその時です。
そういう腹づもりも野良には必要ですね。
今年手が
回ってなくて、心苦しいのが、もう無理なもんは無理という境地になってて。
今朝走馬灯の様に前半の反省大会させて頂きましたが
じゃあ、なんとかできたんか?自分。と思えば、爪の垢程も「余地」はなかったです。
今日なぎ倒されて、ボロボロになっても・・どうすることも出来なかった事でどうなる?来年とまで思った。
そうやって百姓さんは繋いで来たんですね。
誰かに相談できれば百通りの対処法や作戦あるかもしれない。
だけど独りではこれが限界で、限界が判ってホッとしてるのも今宵です。
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2015年08月23日

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昨日までの猛烈な湿気が少し抜けた。
暑いのがダメというよりも湿度がダメな私。
爽やかにカラッとしてて、風が吹いてたら炎天下でも草刈り出来ます。
今年は、暑さ的には、だいぶ楽だったんじゃないかなと思うけど、湿度は久し振りにやられましたね。
動けない、動きたくない(笑)
これは年齢的な体力にも関係してるので、なんとも言えない。
今日は朝活やった後、草刈り日和と身体が判断したので、一気に家周りを。
日曜日です。
日曜日に仕事としての草刈りはやらない。やってたら延々と家周りが出来なくなる。
以前は庭に凝って芝生もしっかりやって色々と「お花」植えてたし、畑ではハーブも野菜もやってた。
今はもう荒れ放題で、お花どころじゃない。
自生して来る花達を残す程度で一見すると荒れ家です。

長年住んで来たけど、私が出たら壊すと言われて、気持ちがね・・・どうにもね。。。
この気持ちとどんどん崩壊して行く家で暮らしてるのは精神衛生上良くない。
今日なんか工房にどこから来たのか?太い太い葛の蔓が進軍して来てて。。。
家の周りを草刈りしてて思うのは。。
3年も人が住まなかったら植物が自然に屋根も壁も壊して行くんだなあっていうこと。
そうやって人が居なくなると呑み込んで行くんだな。
既に昨夏から心が折れてしまった事を家の周囲の草達は気がついてるんだなあって。
パーマカルチャーに憧れたけど、ちょっと遅かった(笑)

先日えらい久し振りに逢った友人が私の顔見るなり。。
「田んぼの古株農法どうなった?!」って。
凄いな、私の話筒抜けじゃ(笑)
失敗して、何が失敗なのか薄々判って来たので「朝知恵だったけど、もう一回だけやってみたい、多分失敗はこういう事じゃないか?」と言うと。。
まさに、まさに!そうだった。
彼は同じやり方で4畝で150キロの玄米を無農薬でクリアーしてる。
お米を作ってない人にはなんのこっちゃ?ですが。。。私は絶句しました。
良い線行ってたんですが、いかんせん発芽について判ってなかった。

本来稲作は大勢の手があっての事。
ないなら、ないなりのやり方をしないと続かない。

この言葉は田舎に暮らすことへの沢山のヒントがあるのです。
大家族でやれてるやり方は、たった一人農法では無理だとやっと判った。
機械も草刈り機しか持ってない一人で紙の原料から食う米までとなると。。。
「家」の形態が現在の家ではもう無理なんだと、今日やってて判った。
この家クラスだと家族が5人くらい楽に住める。
以前は人の出入りが多くてなんとか維持出来てた訳です。
もうねえ、掘建て小屋で十分だ。
ワンルーム、A型フレームで十分。家を維持する草刈りは辞めたい。
現在の、この家周り一反近くのエネルギーを他に回したい(笑)
野菜畑はいつの間にか植えられた手入れもしない梅の木で野菜は育たなく、ただただ草刈りするのみ。
可哀想に思ったのか、絶対に楮植えるな!というじっちゃんが他界したら楮が生えてきて
かろうじて、やりがいが出た畑ですの、可笑しいねえ。

そう思いながら草刈りしてると、見慣れない花が。
あら〜ウエディングブーケみたいよ?あなたは何?って気になって残しちゃった。
ここで暮らして22年になるけど、草の変遷には毎年驚く。

そろそろ、真菰刈り取りの季節に入ります。
田んぼ周りを草刈りせいというミッションも来ちゃった。
8月ラストは草刈りやってなんぼです。
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2015年08月20日

楮をつくるということ

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今年の若山楮のフライヤーを友人で移住して来た絵描きに頼んでいる。
まだハレハレの楮畑が絶好調の頃刈り取りを手伝ってくれた貴重な友人の一人でもある。
彼女のとのやり取りで膨大な過去の写真を探すうちに、想いが走馬灯状態なこの頃。
毎年フライヤーを作るけど、相手が変わるとこんなにも感情が違うのかって少々驚きも。
この写真は若山楮最初の刈り取りで、皆に束ね方を教えてるところ。
40代最期。
実際はこの2年前に話が立ち上がり、前年の冬にそこら中の自生の楮を栽培すべくジャングル耕作放棄地開墾。
晴れて初めて収穫した年、2009年です。
思えばいろんなドラマがあって。。。
一番どん底で、体力的にもどん底でやせ細ってます(笑)
若山楮立ち上がってなければ、ケツまくって実家に戻ってたと思う頃です。
もう失うもんもないし、1年やってみてダメなら撤退しようと思ってた。
なのに、そこら中に楮が芽吹いちゃったので、追いかけてるうちに8年です。
この翌年からハレハレの畑は鹿の食害が始まった。
まるで「浮気するなら、私達はもう無理」って思ったんだろうか?
2010年にハレハレの畑は全滅で、逃げ場が無くなりました、ドラマです。
そして迎える2011年です。
家族、親戚みんな関東に居る私としては、身体が引き裂かれる思いでした。
西に暮らす人やこっちに全員居る人には想像出来ないことだよね。
そして東を振り切って幼い子供達を連れて非難移住して来た若い人達と関わって、いろんなことを考えて
正直、紙や楮どころじゃなかったです。
それでも「継続」する責任と毎年芽吹く楮を追いかけての4年目。
楮に纏わり付かれながら此処に踏み留まされてる意味があるのかもしれんと受け入れられる様になってきた。
冗談抜きに日頃歩き回る田畑に今年は新しい稚苗がわんさか出て来て、見上げても楮の大木がある訳じゃない。
なのに歩き回ると足跡から楮が生えて来る・・・・。何?これ?

楮の栽培自体はそんなに大変じゃない。
草を刈れば良い事。
大変なのは、人との関係や地域の中で受け入れてもらって「継続」すること。
私は県外移住者だし、結婚とか子供とかそういう形態を持ってなくて「地域」の中に溶け込む事がないまんま暮らして来た、いわば変わり種。
だから、すごく大変でした。
それでも続けて来られたのは、こういう、おんちゃんやおばちゃんの姿を見れたから。
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楮栽培、楮作業が途絶えて50年を過ぎて、いきなり始まった蒸し剥ぎに来た80代。
その仕事する姿があまりにも美しい。
作業場には若い友人や役場からも若い人が沢山来て赤ちゃんまで。
それが嬉しかった、おんちゃんおばちゃん達はたった2日で背筋が伸びて佇まいまで変わった。
「昔のことを思い出すよ」って言われた。
長年、他所者だけでやってきたハレハレの作業場とは全く違っていて感動したのは私です。
実際この年には感動で「泣いて」受け入れられてない部分で怒って「大泣き」もしました。
翌日から3日くらい声が枯れて出なかったです。数日で10キロ体重落ちましたが、晴れ晴れした気分でした。

今日は蒸し暑い。
なのに頭は既に蒸し剥ぎイベントになってる。
すれば今月は遠い所から国産楮で頑張る紙漉さんが次々若山楮の畑へ来て下さった。

一人はハタノワタル君。
若山楮の最初の楮を買ってくれた。生まれて初めてへぐりをやらされたみんなの白皮をどうしても採算取らないとあかんくて無謀な値段で売りつけた(笑)
やはり、ビシバシ指摘が来て、有り難かったです。
本当にそれを紙にする人の声が届いて翌年のバネになりました。
http://www.hatanowataru.org/
京都の綾部という、えらい遠い所から来てくれた。私まだ行けてません。遠いです。
台湾で展覧会終えて、いきなり来てくれました。
一度岡山でお逢いしたきりだったけど、その後ネットでずっと繋がっていて鹿の被害の時にもアドバイスをしてくれて大変助かった事がある。
何よりも私より全然若いけどキャリアは同じで、彼の作る作品が大好きで発信してるメッセージも凄く近い物を感じているので既にファンに近い私です。逢ったら「きゃああああああああ!」ですの私、うふふ。

紙漉は山の中で生活して仕事してるから逢うというのはとてもエネルギーを要する。
しかもそんなにわんさか居ないので(笑)逢えば山の様に話し込む。
3時間ぐらいだったろうか。。「じゃあ、また!」と握手を何度して話し込んだか。。。

一昨日はこの間来てくれた九州大学の先生なのに、何故か土佐に楮畑を持ってる田中君。
前回も汗泥で草刈り参加してからの短い逢瀬。
今回は美濃の紙漉さんの加納武さんを連れてこられた。
この方もお逢いするのは始めてなんですが、大麻紙の原料屋さんが繋いでくれて互いの大麻紙を双方持ってるという不思議なご縁です。
同じ原料で漉く人によってこんなに違うの?と驚いて原料屋さんが双方に送った(笑)
頂いて私は感動しました。
そこら辺の話は今回の時間では無理でしたね、次に必ずですね、加納さん(笑)
体つきや実直な姿勢などから、素晴らしい紙漉さんだなと感じ入りました。
逢うということは本当に大事です。
同じ九州大学の布施君や大学生の松田さんと田中君の娘さんの晴子ちゃん。
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みんながそれぞれ話すには3日くらい必要だよ(笑)
晴子ちゃんはずっと長太と会話してて、信頼関係築いちゃった、凄い。
3人は、もう楮の事から紙のことまで、いくら時間があっても足りなかった。

自分がやってきて知り得てることは、どんどん伝えて行く。
こんな遠くから来てくれるのだから。。。
だけどハレハレだけでやってたら伝える事は少なかったなあと思うこの頃。
あれはあれで楽しかったし、本場で学んでなくても「手」は自然と同じ事をやってたと思うし。
何よりも気楽でうちとけてた。。。
だけどそれですまない流れがあったんだなあ。
行政が関わってやってきてくれたからこその学びがどんだけ沢山あったか。
そしてそれらを否が応でも(笑)「資料」として蓄積できてることは、ひょっとしたら後々どれだけ大事な事かと思うと、写真を撮ったスタッフ、現場に入ってくれた役場のみんな、膨大な資料をまとめてくれてる皆さん。
これを必要とされる時期が来てると感じます。正直時代のスピード早いです。

あちこちで楮栽培が若い人達で立ち上がっているようで、とても嬉しい。
面倒だな、大変だな、それやってたら紙漉どころじゃなくなるな。
正直私もそうだったんだけど、個人的には感動の連続が起爆剤となって8年続いてる。
勿論、続ける中で頭に来る事は数知れず、それも起爆剤になってる(笑)
そういうことを話すと「痒い所」な話らしく何処も同じです。
そうそう!そこなんですよ!!!どうしました?みたいな。
馬鹿じゃないとできないとは思ってたけど、同じ様な馬鹿が集まって来るので可笑しいです。って。
馬鹿同士でないと続きませんね〜って(笑)

沢山の写真が出て来たし、いつかこれを資料と合わせて一冊にまとめたいなと思い始めてる。

今日は定例会。
楮部会の報告で、やや興奮気味に「こんなことありました、こんな方々が来ました」と報告すれど。。。
蒸し剥ぎまでは「なんのこっちゃ」の皆さん。しゃーないね(笑)
もう8年目慣れました。がはは!!
だけど皆さん、12月になれば貴重な職人さんですから。
12月になると豹変するのも判ってるので、オーライ。
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2015年08月03日

釜焚き

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ハレハレ本舗は流し漉きは基本夏はやりません。
夏は黄蜀葵の粘りが暑さで効かないからです。
やるとなると、舟にペットボトルに水凍らせて入れます。
それくらい、効かない(笑)

この6日に大方高校のミッションで(地域の人と関わって「発表する」力を養うという大学レベルの授業)
8人が紙漉に来るので、今夜から準備です。
紙漉は入れるつもりは毎度ないのですが、選択した子達は当然「紙漉させてもらえるだろう」という期待で私を選ぶのですね。
ミッションの発表会は12月頭で、蒸し剥ぎも何も全部できない時期に集中します。
基本の活動が夏なんで、過去には「それならオクラで漉くか!」とか色々やってきましたが。。。
漉きたい気持ちが大きくて、私の意図する事が伝わってないようで、ここ数年お断りしてきた。
今年のミッションは「江戸時代の紙の復活」みたいなことで、あまりにも難題過ぎたなと今頃になって反省してます。美大ですらこんなん判らんよね(笑)

夏に漉けちゃうということそのものが、もう「江戸」じゃ無いんだと言う事。
なんで江戸時代を引っ張って来たか?
紙に限ったことじゃなくて、今の日本おかしくないか?というヒントなんだけど
彼らがどこまで気がつくか?

中間発表があり、全然アドバイスもできてなくて心配だったんだけど、たった一度の私の説明で響いたことが
あったんだねと少しほっとしたのです。
それは・・・
「和紙という言葉は明治時代以降に機械漉きの洋紙が入って来て区別の為に生まれた名前で江戸時代は「かみ」だったんです」という内容をしっかり入れてた。
私自身、紙漉になってええ加減してから知ったことで、愕然としたのを覚えてます。
リサイクル文化が徹底してた江戸時代を紙を通じて知る事で今の時代のおかしさに気がついて欲しい。
都会の子に知ってもらうには、どこから手を付けたら良いのか判らないのだけど
田舎で生活する子には、まだ身近にかろうじて残ってるものがある。
例えばお風呂を薪で沸かしてる家の子とか、まだ居る。
二十歳になる頃には都会へ出てしまう子が殆どの田舎にあって
背筋伸ばして誇れる事を伝えたい。
2011年以降、若者の考え方生き方はかなり変化してる。
火を扱える事、そこら中に自生してる楮で本物の紙が作れる事。
その為の水の事。
上手に伝える事ができるかな?私。。。。と思いながら久し振りに竃の火。

蚊が凄かったんだけど、畑で刈った蓬の枯草入れたら撤退した(笑)
体験の為の数枚だけの分量でやることは無理。
彼らがやったあと、残りを消化しなくてはならない。
まだまだ楮畑の草刈りはごっそり残ってる。
業務用冷蔵庫はとっくに壊れてるので、腐らせる訳にもいかない。

夏の紙漉き体験なんか今後やりたくないなあって思うよ、ほんと。。。
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2015年08月02日

毎日が夏休み

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夏ってのは暑くなくちゃ夏とはイワナイ。
毎日、塩だあ、草刈りだあと暑さの最前線にいますが、ナイアガラの滝の様な汗滴らせて絶好調です。
今年、楽しみが増えたのですね。
コレです。
午前中、長太を家留守させて帰ると姿がない。
脱走したのか?と探せど姿がない。玄関は閉まっていたので、脱走ルート別に見つけたか?
2階にも姿がない。。ほなら縁側にむくっと黒い影。
午前中、ここで眠りを貪ってたのです。
ああ、そういえば越して来たばかりのときは、此処がお気に入りで、まるで江戸時代かバリかと(笑)
長い事忘れてたのを長太が思い出させてくれた。

いわゆる休日というのはない生活。
昨年から流石に炎天下野良ができなくなっていて、日中に昼寝をしないと持たないシフト。
なので、午前仕事が終わったら涼しい森の山道を散歩して川に入って、戻ったらコレ。
以前は布団に倒れ込んでたんだけど(笑)
コレになってから生活が優雅になった。
2時過ぎから7時までの草刈りの前のお楽しみ。
今日はアフリカンの布なんぞを敷いて見ました、より優雅であります。
その気になれば(長太はなってほしい)奥の川の堰プールもあるし、すぐ下はロングビーチだし。
草刈りへ向かう国道沿いは海岸線。
夏休みで大勢来てますが。。

私毎日が夏休みみたいなもんじゃわ。
ちゃんと、いや相当に仕事してるけど、こんな風に一日の中に優雅な時間持てるのは自営業の成せる技。

今日は風もある。
屋根には反射熱避けとして布団干してるし。
一石なん鳥じゃね?
今日の読書はコレ。
「人間はずっと植物にこき使われて来た」という出だしの本。
つい、口にしてまう、「そうだあ、そうだあ」
視点の立場変えると、こうなるんかねえと。

今日も世間は日曜日ですが陽射しが弱まったら「こきつかわれ」に出勤です。
冷えた真菰茶片手にしばし、トリップ。

庭では梅干しが焼かれてます。

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posted by ハレハレ本舗 at 11:26| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記